もともと建築の仕事をしているのに、
全然さ、建築に関係のある記事を書いていません。
 
何となく、住宅の記事だと、皆さんにも分かり良いかと思い、
でも何を書こうか少し考えてみました。
 
とりあえず、玄関前の風除室に関して少しだけ書いてみようと思います。
 
 
寒い地域だと、直接お家の中に寒い風が入らないように、
風除室(玄関フードなどと呼ばれる場合もある)を設ける事があります。
 
よく見かけるのは、ポーチ部分をガラスの扉などで囲い、
そのスペースに除雪道具やら、漬物の樽などを置いていたり・・・。
 
私は設計した際には、外からと風除室からと両方から出入りできる場所に
物置を設置する事が多かったです。スペース・予算が許せばですが。
 
その物置があれば、スコップなどの除雪道具、更に漬物の道具やら
自動車のタイヤ、自転車なんかも収納できてしまう。
 
冬に雪が降っても雪に当たらずに、また雨が降っても雨に当たらずに
物を取りに行けたりして、かなり便利です。
3帖~4帖分くらいのスペースがあれば、相当な量の物を収納できます。
 
ただ、施主さまによって、実際に何を収納するのか・・・
量も物も違うので、リストアップして、
少し余裕が出来る程度の広さを確保すると良いと思います。
 
あと、棚板を設置すると、物を整理しやすいです。
置く物を考えて、奥行きを調整すると良いと思います。
あまり奥行きが深すぎても、手が届きづらかったりして不便だし、
奥行きが浅すぎても、物をうまく収納できないですし。
30センチくらいから60センチくらいの間で調整していくと良いかと。
 
車のタイヤを置くなら、70センチくらいあっても良いと思います。
これは、ホームセンターなどで規制品で代用品を探しても良いかと思います。
 
 
そして、風除室はスッキリします。
で、この風除室ですが、以前、野●森林公園駅付近にある
住●林業のモデルハウスを見た際に凄く勉強になった物件がありました。
 
通常は、ポーチ部分をガラスで囲んで、ガラスドアを取り付けて
風除室とする事が多いのです。
でも、その物件は、ポーチを設けて、玄関ドアを開けて入ると、
其の中に更に木製の引き戸があり、その引き戸を開けると玄関でした。
 
「風除室は玄関ドアの外側にある外部空間」という固定イメージを払拭し、
「玄関ドアの内側に設けて、室内に近い空間」として、風除室を設けていました。
 
外観だけでは、風除室の存在を確認できない感じ。
これは、結構スマートな印象になります。
どうしても、ガラスでポーチを囲むと見た目が・・・に成りやすい。
 
私も、2物件だけ、過去に参考にさせて頂いて、取り入れました。
この場合、空間の壁はクロスだと汚れるので、外壁素材やキッチンパネルなど、
何か汚れない素材で仕上げることも考える必要があります。
「風除室を外の空間にしたい」という施主さんには向かない方法です。
 
 
 
日本でも温暖な地域と、寒冷地では、かなり考え方に差が出る部分だと思います。
何かの参考にして頂ければ・・・と思います。