久しぶりに、心から怒りが込み上げてきたという人が多いようだ
このところ、政治家への不信が高まって、いささか鈍感になっていたものの、辞任した松本復興相の暴言には、思いっきり嫌悪を催した
同時に、松本復興相の隣に座っていたのが、官僚で麻生総理の補佐官もしていた、旧知の岡本全勝復興対策本部事務局次長だから、なんだか複雑な思いもあった
またまた、政治家の不手際の場に、官僚と仕えていることがかわいそうと言えばいいのか、出来る人間だからそうなると言えばいいのか―
テレビでは見ていたが、あらためて岩手と宮城での知事とのやり取り全文を読んだ
「努力をしないやつは助けない」「県でコンセンサスを取れ。そうしないと、われわれ何もしないぞ」
確かに、松本復興相は知事を見下し、脅している
福岡の政治家一家に育ち、資産家でもあるという
部落解放運動で成果もあげてきた
選挙にはめっぽう強い
言葉は荒いが、気持ちはさっぱりした男だという評価もある
しかし、残念ながら、人の心が何も分かっていないし、最近の言葉で言えば「痛い人」だった
そして、マスメディア出身の自分として許せないのが「書いたら、その社は終わりだから」の発言である
宮城県知事が作法に従って、あとから応接室に入ったら「自分が入ってから、お客さんを呼べ」と脅したやりとりを指す
もっと「痛い」のは、大半のマスメディアは恫喝に屈して、報道しなかったらしいことだ
しかし、仙台に本社のある東北放送がこれを報じ、他社が追随したとも言われている
地元の放送局として、「地方を侮辱されたことは被災者を侮辱されたことでもある」と判断したのだろう
道理で3日の知事との懇談で飛び出した暴言が、4日になってからあちこちで騒ぎだした
オフレコがすべていけないとは言わない
情報を知っておくとか、ものごとの背景を認識しておくことは大事だからだ
しかし、今回の「オフレコ」は、政治家の単なる都合である
恫喝したが、これはまずかったと判断して「なかったことにせよ」なのだから、オフレコにはならない
おそらく、前松本復興相は、普段から放言をし、「オフレコだ」と恫喝していたものと推測されても仕方がない
そして、記者たちも従ってきたのではないか
こんなオフレコを認める社こそ、メディアとしての命は終わりなのである