『明治』というタイトルの広報誌がある
名前のとおり、明治大学が発行している
年に4回(1,4,7,10月)の季刊で、B5判100ページ
それも全ページカラーという豪華さだ
内容は、教育・研究から学術、文化、教養に関する情報を掲載しているOBらに向けた広報誌だから、読みやすいものになっているのは当然だろう
その49号(1月15日発行)の「ここに生きる」という欄に書かせてもらった
もちろん、ボク自身がOBだからだ
広報課からの要望は①明治大学で学んだことや、それが生かせたこと②自分の自慢をしてほしいーとの2点であった
自慢を書くとなると、文章が嫌味になる
極力防ぐには、素直になるしかない
書きだしは、お遍路さんになって、四国1200キロを歩いたことから始めたが、大半は『漂民次郎吉』を執筆するまでの過程に費やした
20年ほど前に初めて、江戸期に起きた越中の漂流民たちの事件を聞いたこと、そんな人物たちが歴史の闇に埋もれていることに心を動かされたことなどである
さらに、ジョン万次郎ばかりが全国区で脚光を浴びていることが悔しかったなど、執筆動機を書いた
ところが、調べていくうちに、漂流民の一人、次郎吉という男にどんどんひかれていくハワイ、カムチャツカ、オホーツク、アラスカと連れ回され、絶望のなかにありながらも、生きて故郷に帰ろうとする執念
さらに、恐ろしい異人たちの中に入り、積極的に情報を収集しようとする前向きの姿勢がすごいのである
以前書いたように、パナマ運河の建設情報も仕入れた
言葉は英語、ハワイ語、ロシア語、広東語など1459単語を覚えて帰国している
改めて言うが、これは天保年間の話なのだ
こじつけではなく、まさに逆境にあってもひたすら前進する、明治の精神「前へ」と同じなのだ
詳細は、この画像で読んでいただければ幸いだ明治大学広報課には、この画像の使用を快く許可してもらっている
一人でも多くの人が、天保時代に起きた越中富山の北前船「長者丸」の事件を知ってほしい
熱帯から寒帯までを連れ回されるという命がけの稀有な体験だけではない
たくましく生き抜いた姿、「生きざま」に触れてもらいたいのだ
そんな願いを持っている
(広報誌「明治」は定価300円。問い合わせは明治大学広報課03-3296-4083へ)