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中尊寺、毛越寺とくれば、厳美渓(げんびけい)である
白い巨岩がごろごろ転がる中を、清流が流れてくる
いわゆる渓谷美の観光地だ

中尊寺から15キロぐらいだろうか
だから、毛越寺と合わせて3点セットで観光できる恵まれた地である
さらに、同じような渓谷の猊鼻渓(げいびけい)というのもあるが、これは少し離れていて損をしている

さて、この厳美渓も学生時代に訪れている
おそらくバスで行ったのだろうが記憶はない
ただ、はっきりしているのは、そのときも、郭公だんごがあったことだ

渓谷の対岸にあるだんご屋さんから、こちら側の岸に向けてワイヤーが渡してある
そのワイヤーに籠がぶら下げてあり、だんごが渓谷を渡って運ばれてくるという趣向だ
よくテレビでも紹介されているので、ご存じの方も多いだろう

もちろん、学生であったときの私は、だんごは食べなかった
金銭的な問題もあるが、そうした趣向に参加する心の余裕がないのである

しかし、今回は違った
看板を見ると、400円とある
そこで、こちら側に来ている籠の中の、さらに小さな籠に500円玉を入れた
木槌で、木の板を二回たたいたら「コン、コン」と、いい音がした

その音を聞きつけた、対岸のだんご屋さんが、籠についているひもを引っ張るのである
向こうで、だんごを入れられた籠は下りの傾斜を利用して、かなりのスピードで下りてくる
こちら側で急ブレーキがかかったように止まる

籠に中には、駅弁のような四角い紙箱に入っただんごと、紙コップのお茶が3つ、そして、お釣りの100円玉が入っていた

驚かされるのは、紙コップのお茶が全くこぼれていないことである
だんごは、あんことみたらし、ごまの3種類
渓谷を渡ってきたという味わいも含まれている

ここも多くの観光客でにぎわっているが、団体さんの言葉を聞いていると、台湾の人たちだろう
このだんごに大はしゃぎであった

ツアーの添乗員の女性は、イントネーションが台湾の人だと感じさせるものの、日本語は相当うまい
そして、彼らたちには紙コップのほかに、お茶の入ったやかんが籠に乗って届いた
団体さん用なのだろう
添乗員の女性は、串からだんごを外して、みんなが食べられるようにしていた

厳美渓の景色は全く変わっていない
郭公だんごもそうだ
しかし、人は移り変わっていく

岩手の旅は、こうして一瞬のうちに終わった