次郎吉のことを書こうと思ったのは、あまり知られていないからである
それは、帰国後の消息が分からないからだ
土佐のジョン万次郎や播磨のジョセフ・ヒコのように明治まで活躍した漂流民たちは、輝かしい実績が残っている
これに対して、次郎吉は歴史の闇に飲み込まれている
異国の情報をもたらしたという点で、次郎吉は著名な漂流民にひけを取らない
いや、もっと優れていたかもしれない
帰国後、各国の政治・軍事、社会体制、風習に至るまで詳細に述べており、幕府を開国へと向かわせる大きな役割を果たしている
情報は、南北アメリカを横断するパナマ運河建設計画まで含まれている
もうひとつ面白いのは、薩摩とのかかわりだった
薩摩はシラス台地で土地がやせていて作物が十分とれず、膨大な借金を抱える貧しい藩であった
だが、貿易で飛躍的に豊かになる
その役割の一つが、越中の売薬商人たちだ
蝦夷で採れた昆布を越中などの北前船が薩摩に運ぶ
薩摩は支配下にあった琉球に昆布を送る
琉球は朝貢貿易をしていた清(中国)に送る
清の土地はヨード不足で、風土病に苦しんでいた
昆布はこれを補うので珍重されたのだ
逆に、清からは薬の原料(薬種)を運んでくる
それが越中売薬を育てる
海産物は幕府の専売特許だから、もちろん抜け荷である
ループ状の関係の中で、薩摩は財政的に豊かになるのである
その後、薩英戦争や明治維新を成し遂げるまでに国力をつけることができたのは言うまでもない
一翼を担ったのは、北前船であり越中売薬なのだ
だから、なおのこと次郎吉に興味がわいた
明治維新の陰の立役者と言ってもいい
それは、帰国後の消息が分からないからだ
土佐のジョン万次郎や播磨のジョセフ・ヒコのように明治まで活躍した漂流民たちは、輝かしい実績が残っている
これに対して、次郎吉は歴史の闇に飲み込まれている
異国の情報をもたらしたという点で、次郎吉は著名な漂流民にひけを取らない
いや、もっと優れていたかもしれない
帰国後、各国の政治・軍事、社会体制、風習に至るまで詳細に述べており、幕府を開国へと向かわせる大きな役割を果たしている
情報は、南北アメリカを横断するパナマ運河建設計画まで含まれている
もうひとつ面白いのは、薩摩とのかかわりだった
薩摩はシラス台地で土地がやせていて作物が十分とれず、膨大な借金を抱える貧しい藩であった
だが、貿易で飛躍的に豊かになる
その役割の一つが、越中の売薬商人たちだ
蝦夷で採れた昆布を越中などの北前船が薩摩に運ぶ
薩摩は支配下にあった琉球に昆布を送る
琉球は朝貢貿易をしていた清(中国)に送る
清の土地はヨード不足で、風土病に苦しんでいた
昆布はこれを補うので珍重されたのだ
逆に、清からは薬の原料(薬種)を運んでくる
それが越中売薬を育てる
海産物は幕府の専売特許だから、もちろん抜け荷である
ループ状の関係の中で、薩摩は財政的に豊かになるのである
その後、薩英戦争や明治維新を成し遂げるまでに国力をつけることができたのは言うまでもない
一翼を担ったのは、北前船であり越中売薬なのだ
だから、なおのこと次郎吉に興味がわいた
明治維新の陰の立役者と言ってもいい