「一寸先は闇」と呼ばれる政界
もちろん、政界に限らず一寸先は闇なのだが、これほど人間の本性が如実に現れるところはない

安倍首相の唐突な辞任表明を受けて自民党総裁選が告示される
本命は麻生太郎氏という事前の予想に反し福田康夫氏が圧倒的に優勢という

どうやら、麻生氏に対する反発というものが、意外に根深かったようだ
それが、勝ち馬に乗りたいという議員特有の嗅覚で雪崩をうった

勝ち馬に乗っておけば、新政権でなにがしかのポストが得られる可能性は高い
つまり、有利不利で判断する
議員は一般庶民と同様、さまざまな主義主張があるが、それより大事なものがあるということだろう

そんな視点で見ていると、人間観察に格好の場である
たとえば、いろいろ理屈はあろうが小泉チルドレンが必死に小泉氏の再登板を求めたりしたのも、なんだか滑稽に見えてしまう
福田氏の「生体反応あり」の表情も面白い

短い選挙期間では民主的な選挙にならないとの意見を取り入れて4日間伸ばし、23日に投票と決めたばかりだが、これは消化試合になるかもしれない
いや、長い選挙期間でかえってイレギュラーな出来事が発生する可能性も出てきた
なにしろ一寸先は闇なのだから

やや呆れたのは、自民党両院議員総会での、ある議員の発言である
麻生氏が月曜日に安倍首相の辞意を知っていたことを3日間も隠していたことと非難していた
民主的にオープンにしろという

しかし、安倍首相が自ら語ってもいないものをオープンにもできないし、まずは極秘裏に翻意させるのが当たり前だ
それすら分らない議員がいるものだと、半分感心した

告示後、またさまざまなドラマが生まれるのだろう
庶民が望むのは、大人の政権である
かつて、進駐してきたマッカーサーは「日本人は15歳の子供」と言った
いつまでもそれでは困るのである