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霧雨が降っている
空は一面、灰色だ

こんな天気でも、若いころは「雨の風情」を感じた
パリの裏町にあるアパートの窓
そこから見える、雨に濡れた街路が鈍く光っている
窓ガラスに付いた水滴も美しい

ただし、フランスなど行ったことはない
何かの絵か、映画で見た光景が頭の片隅に残っているのかもしれない

年を取ると感受性も想像力も失われる
そんな光景を想像することは少なくなった
むしろ、洗濯物が乾きにくいなどと、やたら現実的である

近くの公園に行ったら、あじさいが霧雨に濡れていた
ほんの一瞬
小さな「何か」が花の後ろに隠れたような気がした
まだ感受性のかけらがあった、と思いたい
(滑川市の行田公園で)