歩き遍路に出た人たちを描いたNHKの「ウオーカーズ」は、昨夜、4回シリーズの最終回「結願」だった。
シリーズ全部を見ることは出来なかったが、そのうちに再放送もあるだろうと期待している。

お遍路さんを描いたドラマがあると、興味は半々という不思議な気持ちになる。
遍路初心者とはいえ、実際に歩いて四国を回った者からすると、ドラマだと割り切っていても変なところに不自然さを感じたりするからだ。
ベテランの先達の言葉や装束がおかしかったりすることもある。

それより、平然と山道を歩いていることが一番不自然なのである。
あの1200キロ(車では山を迂回したりするので1400キロ、歩きは真っ直ぐ行くので短いという)に及ぶ歩きのつらさ、山道の厳しさは経験したものでないと分からないと、つくづく思う。

しかし、ウオーカーズはそれほどの違和感もなく見た。
深刻な人生を背負った昔の遍路ものと違い、軽いタッチで割りと明るく描いていたのがよかったのかもしれない。
「迷子の大人たち」という副題もある意味、的を射ている。

さて、当たり前だが、八十八カ所のお寺の懐かしい場面も多く出てきたから、またお遍路に行きたくなった。
よく、「お四国病」とか言われる。一度お遍路さんをやると病みつきになるという話だ。
ボクの場合は、歩き遍路に続いて、スクーターによるお礼参りと2年連続真夏に四国を回った。そして今年は機会がなく、ご無沙汰している。

次は野宿中心で歩いてみよう-とか、構想だけがある。
それは遍路中に出会った鹿児島のお坊さんの影響が大きい。
鹿児島から野宿しながら歩いて四国に入り、そのまま八十八カ所を回っているということに驚かされた。
脚力がすごいのは当然である。息が切れることもない。日中しか動けない遍路と違い、夜も山道を歩く。
なのに、野宿とはいえ銭湯で身ぎれいにし、頭も青々と剃ってあった。
これが本物の修行なんだと思った。
 
その真似事でいい。
また、四国の地に立ち、無になって歩いてみたい。
多くの優しい人と出会い、なおかつ自らと向き合う時間を得ることは、何よりのぜいたくであり、心の洗濯であると思っている。