中田英寿が引退した。テレビのニュース速報で知り、引退宣言をした公式
サイトに接続しようとしたが全くつながらない。その内容を転載したブログ
で全文を読んだ。引退のうわさはワールドカップ前からあったが、自身の言
葉でそれを確認すると、とても痛々しい思いがする。

 ヒデはプロになってから「サッカー好きですか?」と聞かれても「好きだ
よ」と言えなかったという。子供のときから大好きだったサッカーなのに、
一人その身に重い責任を負わされたためと言っていいだろう。時にはクール
を通り越して無愛想だった。そんな態度も、いい加減なコメントなど出来な
い真面目な性格からきていた。

 あのブラジル戦の敗北のあと、長い間、ピッチに倒れ込んで動かなかった。
そのときに「サッカーを愛して止まない自分がいることが分かった」と語っ
ている。縛り付けていたすべてから解き放たれたからかもしれない。こうし
た、ひとつひとつの言葉はカッコよすぎるくらいだが、その心情は手に取る
ように分かる。

 もちろん、サッカーを止めることはない。しかし、「新たな自分探しの旅
に出る」と表現している。プロ選手としてピッチに立つことはないにしろ、
日本サッカーに対してこれまで以上の貢献が出来るような気もする。そんな
伸び伸びとできる環境こそ中田にも日本サッカーにも必要なのかもしれない。