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 このところ社会派のコラムが続いたが、久しぶりにカメラの話である。ニコンのデジタル一眼レフ「D-70」の中古を最近、買った。
 あるサイトからコラムを依頼され、週に1本の割合で書き始めた。それに写真を2-3枚載せている。夜の風景や速写を必要とするケースもあり、コンパクトカメラでは対応できない。これが購入の動機だ。同時に写真というものに対して下手なりのこだわりがあり、記事の添え物という考えを持てないこともある。

 力量からして、ニコンのデジタル一眼レフで最も下位にランクされる「D-50」でよかったのだが、標準で付いているレンズの差で決めた。D-50は18-55ミリ(F3.5-5.6)というのが付属である。これに対して,D-70は18-70ミリ(F3.5-4.5)と望遠側が伸びて、少しだけ明るい。

 撮像素子がAPS-Cサイズのため、レンズの焦点距離を1.5倍すれば35ミリカメラの画角に相当する。つまり、D-70では27ミリの広角から105ミリの中望遠までカバーすることになる。レンズの明るさは多少我慢しなくてはならないが、これでたいていのものは撮れる。

 例によってマニュアルもろくに見ないであちこち触り始めたが全く手も足も出ず、マニュアル本のページをめくっては一つずつ覚えていく羽目になった。特に昔のレンズやストロボを使うときは全自動とはいかないので、よく読んでからでないと、まるで動かない。カメラというよりコンピューターである。

 あまりに面白いので、あちこちいじくっていたら、昔のカメラを思い出した。初めて使ったのが中学生のとき。父の持ち物だったオリンパスワイドというカメラだ。35ミリの焦点距離は当時としてはワイドなのである。風景のほかに望遠鏡の接眼部に当てて月のボケボケ写真を撮ったり、シャッターをゴムひもで固定して星の日周運動などを撮影した。

 このカメラ、シャッター速度も絞りも自分で決める。露出計がないから勘である。フイルムの箱に表示してある「晴れ」「曇り」などの目安にしたがって決めていたが、それなりに写るものだ。
 もちろん、距離も合わせなくてはならない。前に書いたマミヤユニバーサルプレスなどと同じ二重像合致という方式であり、ファインダーを覗いてダブった像を合わせる。フィルム巻上げは、丸いノブを回すものだった。

 その後、仕事でも使っていたが、白黒の時代だから結構、役に立った。一眼レフを持っていたのに、格好をつけてわざわざそれを使っていたのである。残念ながら、ほかのカメラを買うときに下取りにして出してしまって手元にはない。

 新旧のカメラを考えると機能は大幅に違うが、最終的に人間がやっていることはなんら変わりがない。構図を決めてシャッターを切る。そして、うまく撮るコツも変わらない。
 まず、歩き回る。頭の中で絵柄をよく考える。画面の中のいろんなものの配置だ。最終的に構図が決まってから、さらに一歩前に出て肉薄する。納得できるまでシャッターを何度も切る。そして、ほかにもアングルはないかとまた歩き回る。これが、下手なりの心構えだ。
 つまり、人生と同じなのである。