今朝は小池龍之介さんさんの著書よりご紹介します。
薬学博士で東京大学大学院薬学系研究科準教授・池谷祐二先生が行った
「ペンをくわえる」という実験です。
笑顔を作ると脳が活性化して楽しくなる 。
ペンを加える場合、
先端を唇に入れて縦にくわえる方法と、イーッと横にくわえる方法があって、
この二つの方法でペンを口にくわえながら、漫画の面白さに点数をつけるという実験をしました。
同じ漫画を読んでいるのに、
縦にくわえて読んだ場合の漫画の面白さの平均点は4.7ぐらい。
ところが、横にイーッとくわえて読んだ場合の平均点は6.6ぐらいに上がるのです。
イーッと横にくわえると、口角が上がりますが、その時の表情筋の使い方が笑顔と似ている、これがポイントのようです。
このことから、強制的に笑顔をつくらされても、自分が見ているものが楽しく感じられるということがわかったのでした。
このペンを横にくわえた時の脳の反応を調べると、脳の快楽を感じる「報酬系」というところが活性化していて、ドーパミンという物質の神経回路が活動を始めているのではないかという根拠が得られたのです。
口角をイーッと上げるだけで本当に楽しくなるのだということが、脳回路レベルでも証明されたのです。
作った笑顔でも楽しさの検出力が上がる
さらに面白い実験をしています。
大きな紙に「机」とか「コップ」とか「本」など単語をたくさん書いておきます。
その中に「幸せ」とか「喜び」などのポジティブな言葉も入れておいて、ポジティブな言葉を探し出す実験です。
言葉がたくさんあるので探すのに時間がかかるのですが、ペンをイーッと横にくわえて探すと、平均的により短い時間でポジティブな言葉を探し出せたのです。
これは、笑顔作るだけで、自分が見ているものが面白くなるだけなく、目の前にあるものの中から、美しく感じられることを見つけ出す「検出力」も上がるということです。
しかも、それが身体でコントロールできるというのが面白いのです。
「考えない練習」
小池龍之介さん
小学館出版より。
あなたにすべての善きことが雪崩のごとく起きます