今朝は以前、致知出版社の「人間力メルマガ」に紹介された、群馬県にある従業員23名の小さな町工場・中里スプリング製作所のお話です。
47都道府県すべてに取引先を持ち、 総数は1500社を超えるといいます。
同社社長・中里良一氏が語られた「楽しい会社をつくる方法」をご紹介します。
【記者:こちらの部屋に入って驚きました。
ロボットや動物など素敵なオブジェが溢れていますね】
これを見た人から「何やってる会社なの?」ってよく言われます(笑)。
うちは家庭用品や自動車、パソコン、医療機器など、様々な分野で使われるバネの製造が主な事業ですが、大事にしているのは「遊・機・質」なんです。
ここにあるのは「遊」、遊び心に基づくもので、すべてうちの社員がご褒美制度でつくった製品です。
一年間で一番頑張った社員に与えるご褒美があるんですよ。
一つは、作業時間内に会社にある設備を好きなだけ使って、好きなものをつくっていいという権利を与える。
それがこういうワイヤーアートとかモニュメント。
もう一つは、うちは取引先をすべて社員の希望制で担当するんですが、どうしても好きになれない人っているでしょう?
そのお客様との取引を切っていいという権利を与えるんです。
驚かれるかもしれませんが、うちとよそ様の一番の違い、それは判断基準です。
多くの人は判断基準が損得なんです。
だけど日本語はすべて言葉の最初に戻るというのが私の持論で、損得勘定でやったことは必ず損をするようにできている。
うちはすべての判断基準が好き嫌いです。
これって一番曖昧なようで本能的なセンサーだから狂わない。
よく、好き嫌いなんかで仕事はできないって言う人がいるんですけど、私はこう言うんです。
「皆さんは好きな学校へ行ったでしょう? 好きなクラブ活動をして、好きな会社に入っ
て、好きな人と結婚するはずなのに、なんで仕事だけ損得で考えるの」って。
学生の時に成績優秀だった人は勉強が好きだったから頭がいいって言われたんですね。
簡単です。
社会に出たら自分の仕事を好きになればいい。
うちにはそのための工夫がたくさんありますが、ご褒美制度はその一つ。
だから目指しているのは日本一楽しい会社をつくることなんです。
町工場や中小企業では、社長と社員が使ってやっている、
働いてやっているという関係だったらダメになってしまう。
うちはお互いがファンクラブ。
私は社員のことが大好きだし、社員も私を好いてくれている。
だから相手のために頑張れるんです。
働くという字は、人が動くと書きますよね。
でも、人ってなかなか動かない。
なぜなら動くには重い力が加わるから。
働くっていうのは傍を楽にさせることですよ。
自分がしてほしいと思ったことを先に相手にする。
そうするとツキも手元にやってくるんです。
以上
あなたにすべての善きことが雪崩のごとく起きます
