今朝はミクロネシアに古くから伝わる寓話を紹介します。
[これでいいのだ」
ある島で一匹のカタツムリが毎日、こうつぶやいていました。
「ほかの動物たちは空を飛べたり、陸を駆け巡ったり、海の中に入れていいな。ボクはこの殻のせいで、身動きがままならない。ほかのみんながうらやましいよ」。
すると、そこへ神様が現れ、「そんなにその殻が邪魔だったら取ってあげよう」といって、カタツムリは殻から解放され、ナメクジに変身することができました。
「やった! とうとう身軽になることができた。これで、いつでもどこでも、好きな場所に移動できる。よし、まずは海の中に入ろう」。
そう考えて海に入った瞬間、ナメクジに変身したカタツムリの身体は、海水の塩分のせいで、跡形もなく溶けてしまいました。
もうおわかりでしょう。もしカタツムリがナメクジにならなければ、海に入ることもなかっただろうし、それが元で身体を溶かしてしまうこともなかったはずです。
つまり、物事は思い通りに展開していかないほうが、かえって幸せになれる場合があるということです。
実際に世の中を見渡すと、脱サラ・独立をしたせいで多額の借金を抱えてしまい、自己破産を余儀なくされた人、重役になったせいでストレスが溜まり病気になってしまった人などあとを絶ちません。
ですから、人生が自分の願い通りに展開していかなくても、落ち込んだり、くじけたりすることなどないのです。むしろ、
「今の状況には意味がある。神様が不幸にならないように軌道修正を図ってくれているのだ。これでいいのだ!」
と、あくまでも前向きに考えてみましょう。そうすれば、失敗と落胆は一転して、幸福に生きるためのチャンスへと転換していくでしょう。
「みるみるハッピーになる88の幸せ言葉」
植西聡さん
Gakkenより。
あなたにすべての善きことが雪崩のごとく起きます