「3万2千人が変わった」 | 北風家のおやじのブログ

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今朝はJALの再建を託された名経営者、尊敬する稲盛和夫さんのインタビュー


記事をご紹介します。


「3万2千人が変わった」


私は、航空運輸事業に対して全く無知の門外漢でした。


JALの会長に着任したときには、再建できる自信のかけらもありませんでし

た。


私が持っているのは、自分の経営哲学「京セラフィロソフィー」「アメーバシステ

ム」(小集団による管理会計システム)

だけです。


何もわからないまま、この2つだけを携えて、JALにきました。


JALはピラミッド型の官僚組織のような企業でした。


一握りのエリートがすべてを企画し、5万人の社員に師事を出していた。


幹部からは人間味を感じられず、非常に冷たいエリート官僚のような感じがし

ました。


これで会社経営がうまくいくはずがありません。


まずは、幹部40~50人に考え方を変えてもらわなければならん。


そう思って、経営者である以前に、人間としてどうあるべきかという人生哲学を

説き始めたんです。


幹部のみなさん、50歳を過ぎていて、彼らを相手に、80歳のおっさんが話を

すると、最初はみんな変な顔をしていました。


顔を見たら、小馬鹿にしているのか、納得しているのかはわかります。


不真面目な人間は厳しく叱りましたよ。


「親父に当るような年の人間が、親が子に説くようなことを言う。そのくらい知っ

とるわと思っとるやろう。でも、知っていても、それを身につけていないどころ

か、日常の行動に何も反映されていない。君の人間性が考え方に影響を及ぼ

し、人間性そのものが日常の経営に出てこなければ意味がないんだよ」と。


それはもうトコトン、話しました。


私があまりにも厳しくいうものですから、少しずつ分かり始めてくれまして、猛

反省して、他の従業員にも伝えようと思うように変わってきた。


そこで、現場の社員まで一気に考え方を拡げていきました。


航空ビジネスは、究極のサービス業だとも私は思いました。


お客様がJALを愛し、JALを選んで乗ろうと思わなかったら、再建できるはず

がない。


その為には、現場で働く人たちが素晴らしい人間性を持つようになって初め

て、お客様はJALに乗ろうと思うようになる。


そこで、私が現場の従業員にとことん説きました。


80歳を前にした老人が、無窮で現場に来て、人間としてどうあるべきかを説

く。


するとそれぞれの現場が考え方を変え、持ち場で一生懸命、創意工夫を重ね

るようになった。


みんなが目覚めてきて、

雰囲気がガラッと変わりました。


約3万2000人の従業員が変わったからこそ、

JALは再建できたと思っています。


リーダーの役割は、現場の人の心を変えることだと思っています。


リーダーとは、哲学者であると同時に、従業員の教師でなくてはダメだと思って

います。


トップが現場の従業員全員に対して、熱涙下るような訓示で心を一つにしなき

ゃいかん。


「利他の心をベースにして、テクニックを使うべきだ」



日経ピジネスより。