
今朝は女優として初めて国民栄誉賞を受賞された森光子さんの著書より最後のメッセージをご紹介します。
いろいろお話しさせていただきましたが、ここまでおつき合いいただきまして、ほんとうにありがとうございました。
ふり返ってみれば自分でも驚くような人生で、よくやってこられたものと、ただただ、自分にびっくりしております。
それもこれも、人生の途上で出会わせていただいた温かい人々や、私を助け支えてくださった多くの皆様方のおかげだと感謝申し上げております。
思いますに、私がここまでお芝居を続けてこられましたのは、私が物ごとをかんたんにあきらめなかったからかもしれません。
物ごとには、あきらめていいときと、まだあきらめてはいけないときがございます。私はどんなに苦しくてもなかなかあきらめない性質でした。もしかしましたら、それがいい結果につながったのでございましょうか。
人生、あきらめたらそこで終わってしまいます。
ですから、私は大事なときはいつも次の言葉を頭の中から引っ張り出して自問自答いたします。
「もうあきらめてもいいか、まだ投げてはいけないか」と。
若い人は、若さという素晴しいものをお持ちですから、それを忘れず、自分と向き合って今の時間を精一杯生きてください。そうすれば、きっと輝くことができます。
誰でも、長い積み重ねの中から未来への道が開けてきます。かんたんにあきらめず、投げず、焦らず、そして人への感謝を忘れなければ、きっとバラ色の未来が開けるはずでございます。
100年後の人たちにこの本を読んでいただくことができて、森光子という、元気でちょっとお転婆な女優がいたことを知っていただけましたら、とてもうれしいことでございます。
皆さん、平和で変わらない温かな世の中をつくっていってください。
信じておりますから、あなたたちを。
素敵なことがたくさん待っていますよ。
変わりません。
森 光子
「あきらめなかった いつだって(100年インタビュー)」PHP研究所より。
森光子さんのご冥福をお祈り申し上げます。
愛をありがとう
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