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今朝はちょっと面白い、ネパールの民話をご紹介させて頂きます。
あるところに、 いつもニコニコして、気楽そうに暮らしている男がいました。
その男を山の頂上から見ていた、ちょっとヘソ曲がりの神様が、イタズラ心から、「食べ物がない世界」へと追いやってしまいました・・・ 。
しかし、困った表情など一切せず、相変わらずのゴキゲン顔でいました。
その理由を神様が尋ねると、「食べ物がないおかげで、断食修行ができる。ありがたい・・・」と。
ききめがないと分かった神様は、今度は男を、人が誰も住んでいない「孤独の世界」へ追いやりました。
ところが、そこでも男は相変わらずで、寂しそうなそぶりも見せないのです。
また理由を尋ねてみると、「誰もいないおかげで、ゆったりと本が読める。ありがたい・・・」と。
更に今度は、「太陽がさんさんと照りつける猛暑の世界」へと追いやりました。
ここでも男は不快そうな顔もせず涼しい顔でいます。
その理由を神様が尋ねると、「暑さのおかげで、一日じゅう裸でいられて服を汚さずにすむ。ありがたい・・・」
この男の楽天ぶりに神様も根負けして、「あっぱれである」と褒美を与え、男を元の世界に戻しましたといいます。
「いいことは おかげさま わるいことは 身から出たさび」 相田みつをさん