今日は天才騎手、武豊さんのお話です。
物心ついた頃から栗東トレーニングセンターで暮らし、小学生の頃から競走馬の午後運動などで現役の馬にまたがっていましたが、騎手だった父から技術的な指導を受けた記憶はほとんどありません。
恩師である故武田作十郎調教師についてからも、レースについての指示や騎乗スタイルへの細かい指導など、まったく記憶にありません。
そういうことは自分で努力し、体で覚えていくのが当たり前のことと考えていたのだと思います。
しかし、武田調教師が折りに触れて私に言い続けたことがあります。
それは、「人に好かれる人間になりなさい。」
また、「ジョッキーはサービス業であり、商売人である。きちんとした仕事をして、自分の店を繁盛させていかなくてはならない」
まだ16,7歳の頃で、その意味がよく分からなかったのですが、兄弟子でトップジョッキーだった河内洋さんの仕事ぶりを見ていて、師匠の真意が分かるようになりました。
河内さんは絶対に手抜きをしない。
自分を大きくアピールすることもしない。
ただやるべきことを淡々ときっちりやりぬくのです。
若い私は、それが大人の仕事人であり、必ずそうなりたいと心に刻みましたね。
今そうなれたか。
どこかで、まだまだと感じる自分がいます。
『仕事力』朝日新聞社刊より。
/ ̄ ̄\
\ ● \
\/ ̄ ̄
\ ∧_∧
. (○・ω・)
\\ У)
〉 _/
. (_ノ