今日は100歳を越えて現役の医師、日野原重明先生の著書よりご紹介します。
私たち人間が幸福に生きるには、やはり希望を持って生活することが欠かせないと思います。
たとえば不治の病にかかったりしたら、もうまったく夢も希望も持てなくなるかもしれません。
しかし、残された日々、許された命のなかに、自分には何ができるかということに生きがいを見つけ、立派に生をまっとうしている人もたくさんいます。
「あなたの希望は何ですか」
そう人に問うと、「出世がしたい」「有名になりたい」「もっとお金が欲しい」「大きな家に住みたい」など、いろいろな答えが返ってきます。
死ぬときには、持っていけないものばかりを欲しがる人は、案外多いものです。
しかしそれは、希望というよりも欲望です。
エーリッヒ・フロムという心理学者は、私たちの欲望は「外に対して願望を持つ」ということ、と言っています。
つまり、地位や名声、財産などを求めることは、みんな外の願望です。
いっぽう、希望というのは内なるものなのです。
自分を見つめ、自分の内側に求める未知なる能力といってもいいでしょう。
外に対する願望は、何を持つかという「having」です。
希望とはそうではなくて、どうありたいかという「being」なのです。
どういう人になりたいか。
どういう人生を過ごしたいか。
そんなことに、めいめいが想いを持って欲しいものです。
『生きるのが楽しくなる 15の習慣』講談社+α文庫
三途の川の番人はいつもこう言うそうです。
どんな大事なものでも
荷物はみんな捨ててください。
自分のからだも捨てるん
ですよ。
「ほほえみ読本」『捨てて』より
どんなに、大事なものも、死んだらあの世には持っていけません。
それは、エーリッヒ・フロムの言う欲望、すなわち「外に対しての願望」。
外に対しての願望は、あれが欲しい、これが欲しいという物欲です。
それに対し、希望は自らのうちに求めるもの。
すなわち、「どうありたいか」、ということです。
「何のために生きるのか」という問いに対する答えでもあります。
自分が、「幸せでありたい」、「笑顔に囲まれていたい」という希望があるなら、人にそれらを与えるとよいですね。
いつも怒ってばかりいれば、怒りっぽい仲間ができ、人を傷つける言葉を発すれば、人からも傷つけられます。
人に感謝すれば人から感謝され、いつも自分が笑顔でいれば、笑顔あふれる友だちができます。
この世に残せるものは、「人に与えた喜びと悲しみだけ」といわれます。
人の心に灯をともす」そんな生き方ができたら幸せです。
∧,.∧
( ・ω・) ありがと
(っ )っ
( __フ
(_/彡