「みずうみにきえた村」 | ギャラリー北鎌倉物語

「みずうみにきえた村」

2024年7月 今月のもう一冊
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「みずうみにきえた村」

 

 ジェーン・ヨーレン文 / バーバラ・クーニー絵 / 
 掛川恭子訳 / (株)ほるぷ出版 / 1996年
 
 夏の昼下がり6歳の私とジョージは川で鱒を釣りました
 お爺ちゃんの墓地でピクニックをしたり
 夏の夜はナンシーと楓の木の下で眠りました
 フクロウが鳴いたり蛍が光ったりしました

 ある日、村の大人達は組合会館に集まり説明を聞きます
 100キロ離れたボストンが大量の水を必要としている
 私達の村を水の底に沈めてお金と新しい家をくれると言うのです

 お墓を引っ越し、木を切り倒し、家を潰します
 トラックで運ばれて行く家もあります

 私はボストンの従妹のサラの近くに住むことになりました
 ジョージはどこに行ったかわかりません

 大きな機械でダムや堤防を作ります
 川が流れこみ、小さな村を水底に沈めるのに
 7年の年月がかかりました

 そして...

 今年も暑い夏がやってきました
 思い出の地を訪ねてみるのもいいかもしれません