世界バレー男子(アルゼンチン戦)
ものすごい試合でした。
見ている人に本当に感動を与えてくれるようなバレーだと思います。
今日の試合、セッターの朝長孝介と阿部裕太をホントにうまく使い分けていましたね。
孝介はスタートに時間差攻撃を見せておいて、その後センター線をうまく使っていました。
阿部ちゃんは持ち前の高さをを生かして、高い位置からのトスアップやツーアタックでチームに流れを取り戻していましたね。
その使い分けで1番の分かれ目だったのは、第4セット目。
16-18の点数の時だったかな。
サーブカットが速くなってしまって、センターの斉藤さんがまだクイックに入り切れていないのに、
阿部ちゃんはそのクイックに上げてしまった場面です。
これはおそらく阿部ちゃんは「決め上げ」をしていたのだと思います。
「決め上げ」とは相手のサーブが打たれる前に、セッターが次にどこにトスを上げるかを事前に決めてしまっていることをいいます。
「決め上げ」はあの場面では悪いとは思わないのですが、
サーブカットが速く突いてしまって、クイックが入っていない場合は、それを変更して両サイドにトスを散らさなくてはいけません。
クイックが入ってないのに上げてしまえば、セミのトス(時間差のようなトス)になってしまい、必然的にブロックは2枚来てしまいます。
それが背が高い相手ならなおさらなことです。
阿部ちゃんクラスのうまい経験豊富なセッターなら
「クイックの決め上げからカットが速いからサイドに変更」
という図式をサーブカットが速いと思った瞬時に閃くはずです。
それがあの場面でできなかったということは、阿部ちゃんに気持ちの余裕がなかったのかもしれませんね。
それをすぐに読み取り、ワンプレーもおかずに孝介にセッターを戻したのは、監督の超ファインプレーだったと思います。
(あの展開では事前に孝介に準備させていると思いますが。)
それにしてもあの場面でスパッと変えるのは、すごい決断力と判断力が必要だと思いますね。
それにしても、隆弘は調子いいですね。
通過点が高いから、ブロックに当たっても弾き飛ばせていますよね。
あの高さをVリーグで出されたら、僕はもうなにもできませんヽ(;´Д`)ノ。