私はもう父母もいませんが
残っているのは写真と思い出だけで
それも色褪せています
何というか本当に消えちゃうんだなぁ
笑い声に包まれた日々も 喧嘩して憎んだ日々も
今は遠い昔
一人残されて本当は寂しいです
でも寂しくない振りをしている
それがきっと心のストレスになっているんだろうな
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過去へ戻れるなら二十歳になりたい
実際の二十歳ではない理想的な二十歳に
子供の頃思い描いていた二十歳に
なぜ私の願いは叶わなかったのか
全ては私の責任 私が過去を台無しにした
その報いが今の不幸となっている
もう戻れるわけがない
無垢な子供には戻れない
苦い思いが湧き上がってくる
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もっともっと
人間の欲求は果てしない
生きている時はもっと財力を欲し
栄光と権力に包まれ
死の床にあってもまだまだ生きることに執着し
延々と生き続ける人がいる
自分の銅像の除幕式に出席することを願い
死んでまでも畏敬と尊敬を集めたい人がいる
乾いた灰と骨になれば見分けがつかぬのに。
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台風のため
雨戸を閉めたところ
戸袋の奥に鳥が巣を作っていて
雨戸がどうにも開かなくなり
業者に頼んで取ってもらいました
業者は金網をつけますか?って
言ったけど
「また巣を作ってね」と思い
放置したのでした
何年か経ちまた巣を作り
困ることは分かっていたけど
鳥も大変だろうと思いました
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パッフェルベルのカノンを聴いていると
心が軽やかになり、空を飛んでいく
勇気がわき、全てが許されるような
気持ちになってくる
しかしナチスの総統はワーグナーを
聴きながら人を殺した
音楽の力は諸刃の刃
素面の状態で殺人が出来るわけがない
何かに酔い、何かに取り憑かれ人は殺人を犯す。
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ほんのちょっとした事が
僕を悩ませる
停車している車の窓から
あからさまに投げつけられる視線
退屈まぎれだけだと思うけど
僕はそんなふうに人を見ない
ほんのちょっとした事が
僕を動揺させる
バスや病院で平気で大声で話す人
僕は慌ててヘッドフォンをする
何ごとも気にせずになれたなら…
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罪深き者
それはもちろん殺人者
地獄に堕ち業火を受け全身火だるまになるだろう
血の池に落ち際限なく溺死するだろう
しかし原爆を投下したパイロットも
それを指揮した大統領も天寿を全うしたではないか
これはどう理解するべきか
何れにせよ、地獄は待っている。最大の殺人者を
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小椋佳さんを知ったのはかなり古く
「赤頭巾ちゃん気をつけて」に
出演された岡田裕介さんと森和代さんが
ジャケットになっている
「彷徨」に出会ってからでした
原作は必ず泣いてしまう青春小説の名作ですが
「彷徨」を友達に聴かせた所、ビートルズよりもいいという
不思議な感想を貰いました
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特に印象に残っている芥川賞小説は
何と言っても「限りなく透明に近いブルー」でしょう
SEXとドラッグに耽溺する若者達を克明に描いた小説でした
小説からの印象は痩せた青年を想像したのですが
意外にがっしりとした青年でした
小説には青春の幻想と狂気が混濁したような
世界が描かれていました
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加山雄三さんをはじめて見たのは
ゴジラと二本立てになっていた
「エレキの若大将」でした。
こんなに爽やかでカッコいい青年がいるんだと思いました。
そして大学とはこんなに面白い世界なのかと思い
加山さんの母校である慶應を目指していました。
加山さんは常に前向きに生きる指針でした。
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青年の挑みかかろうとする視線
それは何に向けられているのだろうか
自分を押し潰す社会へか
或いは悲観的な未来へか
それでも彼らは何ものにも迎合せず
独りいく
その姿こそ青年の貴重な特権だ
凡庸で退屈な世界から隔絶して
絶対的な革命を起こそうとしているのだ
未来は彼らに微笑むだろう。
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胸に激痛が走り
病院のICUで苦しんでいた
私は知った
私が死んでもただ空(くう)になることを
この宇宙もいつか空になることを
その悟りが私を変えた
人に優しくなり
植物にも動物にも優しくなった
全てかりそめの命
今この瞬間を共有している
ただ愛したい
私に言えるのはそれだけ
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人は精神的には、承認欲求と存在証明の
ために生きていると言っても過言ではないだろう
それほど人は生きる基盤を求めているし
脆くて傷つきやすい
孤独でも家族の間でも同じだ
自分の理解者は自分しかいない
人は理性を失えばいっときそこから逃れられる
アルコールやドラッグはだからなくならない
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自分の知らない死者に
何でこんなに冷淡なんだろう
ニュースの中の死者も
あっと言う間に忘れてしまう
自分の知っている死者には
心の底から嗚咽する
でも花瓶が片付けられれば
何もなかったように忘れてく
でも自分の番がきた時には
世界の終りのように狂乱する
どれも同じ命なのに
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夜は優しい
病に苦しむ人にも
飢えた人にも
安らかな眠りを与えてくれるから
忘却の彼方に連れ去ってくれるから
昼の太陽の下で傷ついた人々
余りに明るい光は残酷すぎる
そこでは生死が剥き出しになるから
己の不幸が明確になるから
夜の闇の下では全てが曖昧になり
死の恐怖が薄れていく
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「今日も一日が終わる」
あとどれだけこの言葉を書けるだろう
幼少期から老齢期まで道は遠い
どれだけ失敗し後悔するのだろう
でもそれは何のために?
言葉が宙に浮いている
「ただ生きているから」
それ以上の答えを私は求めてきた
だが遂に見つからずこの世を去る
誰か教えて欲しい その答えを
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私は諍いが嫌いだ
私は争いが嫌いだ
誰かが怒鳴ると心が怯んでしまう
人の怒った表情が嫌いだ
人の嘲る声が嫌いだ
人の批判が嫌いだ
私は誰からも離れていたい
人が喧嘩しているのを見たくない
人が罵倒しているのを見たくない
人が殴り合うのを見たくない
私は大空から俯瞰してこの世を眺めたい
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誰かを愛することは残酷なこと
他に無数の愛されなかった人がいる
あなたを一番愛した人が一番嫌われることもある
普遍的な愛がこの世には必要
全てのものへの愛が必要
聖母マリアとイエス・キリストだけが
無限に生きとし生けるものを愛することができる
生身の人間の愛は愛の名に値しない
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私はすぐ消え去る
あなたもすぐ消え去る
せめてその束の間に傷つけ傷つけ合うことはやめよう
心はいつも硝子のように砕け散る
それはあなたもそうではないか
悪口、陰口、偏見、差別、無用な分析
もう心を痛めるのは終わりにしたい
誰の心も硝子細工、キラキラと輝くが血が混じっている
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その時まで待っている
私は孤独に死ぬだろう
一切の面会を拒否して
体が死ぬのを待っている
希望はない
救いもない
私のすべきことは次の人のために
ベッドを空けることだ
もういいだろう
これが人生なのだ
私はもう充分生きた
今更何を言うことがあろう
一つ言うとすれば人生は夢の如きだ