僕は思わなかった この恋が届かないなんて
こんなに愛しているのに この恋は真実なのに
結婚式に呼ばれ あなたの幸せな様子を見つめた
あの人があなたを幸せにしてくれる人
幸せになって欲しいと心から思った
いつか僕もそれ以上幸せになるから
そしていつか会いたい お互いの子を連れて
💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎
雨に濡れて 君は泣いていたね
恋人が亡くなったあの日
病室を抜け出し屋上へ駆ける君を僕は追いかけた
僕の手を振りほどき 錯乱する君の頬を僕は叩いた
泣き崩れる肩を抱いて僕は一緒に泣くしかなかった
二十歳で死んだ彼の命を慰めるものなど何もない
冷たい雨が今日も降る 君の心の中のように
💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎
私の体に138億年の壮大な宇宙の営みが
刻み込まれている
軽々しく死にたいなんて言えない
私の体も心も私のものであって私のものではない
過去の命が連綿と続いてこの私がいる
遠い日の父母や祖父母のまたその先の命が私を生かせてくれる
今日も生きよう 全てに感謝して。
💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎
大学を出て働くようになってから
私の人生は輝きを失い 苦難の連続だった
何度も辞めたい 死のうと思った
あぁ、なんで涙が出るんだろう
涙でキーボードが打てないよ
そんな時、あなたがそばにいてくれた
今も私を見て不思議そうに微笑んでくれる
今日も生きていくよ 太陽が上がり 朝が来た
💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎
高校生の頃、ゲーテの「若きウェルテルの悩み」を読みました
シャルロッテは私の中でも理想の女性だった
主人公が惹かれていく様子は手に取るように分かりました
でも彼女には婚約者がいた
現実の歯車は狂い始め、彼は苦悩の中でピストル自殺をする
女性の捉え難い不可思議さを知りました
発刊時、欧州でたくさんの自殺者が相次いだ
それも分かるほどロマンティックかつ残酷な一冊でした
でも今あの時に戻るなら再びシャルロッテに恋するかもしれない
「全ての女性的なもの」に憧れた若きゲーテの永遠に残る一冊です
かのナポレオンも戦場に持っていったとか。
💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎
中学時代 僕の仲間が君を誘って海へ行こうと言う
君の水着姿 眩しくて僕は想像することもできなかった
君は無邪気に一緒に行きますと言った
前の日 僕の心は高鳴り一睡もできなかった
君は海辺で輝く妖精だった
僕が見惚れていると君は言った「さあ一緒に遊ぼうよ」
💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎
君が殺された夜。
僕は半狂乱になって君の手にすがった。
冷たくなった君の手に熱い涙がたちまち凍った。
「誰に殺されたんだ」激しく問い詰める僕の声が虚空に消えていく。
殺した少年は無表情のまま、飛びかかる僕の手を振り払って言った。
「誰でも良かったのさ、あんな奴。俺から逃げようとしたからだ。
俺を拒絶する奴を俺は許さない」
僕は押さえつけられ耳を疑った。少年は唾を吐いてその場を立ち去った。
僕の吠えるような泣き声が警察中にこだました。
💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎
太陽のように明るい娘
あの娘はみんなの心を照らす
その微笑みにみんなの心は和らぐ
弱った人 病んだ人も
あの娘の心が癒していく
天使のように優しい娘
あの娘はあの病院の看護師さん
骨折した私にOK、OKと言ってくれた人
いつかはあの娘のことを小説に書きたい
その時まで頑張ろう
💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎
百年後 僕もあなたも彼も彼女も
もういない
それなのになんで対立するのだろう
今がずっと続く顔をして
国と国ともいつまで続くか分からない
百年も二百年もあるような顔をして
明日 地球が割れたって不思議はない
続くと思うのは人の傲慢さ
いつからこんなになったんだろう
謙虚さを忘れて
💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎
寝ているときに
悪夢を見ました
人への信頼が恐怖に変わる夢を
人にとって一番怖いのは人
笑顔が一瞬に鬼の表情になる
優しさが一瞬に悪意になる
孤独のみ私は愛する
自然の中でただ一人
傷つくこともないし
傷つけることもない
いつかこの世を去るとき
私は安らかに眠るだろう
💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎
人が怖いものと思えば
優しくなります
人が優しいものと思えば
怖くなります
恐怖に震えたその夜に
心が殺されたその夜に
人への愛が死んでいく
死への思いが募ってくる
愛と殺意は紙一重
昨日笑ったその君が
今日は殺意に燃えている
💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎
どれほど死者が出れば人はまともになれるだろう
どれほど失えば失ったことに気づくだろう
どれほど泣けば涙が枯れるのを知るだろう
どれほど愛せば愛されたことに気づくのだろう
どれほど闇に沈めば登る朝日を見れるのだろう
どれほど核を放てば地球が壊れるのを知るだろう
どれほど どれほど…
💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎
どんなに富を得てもこの世の空しさから逃れられぬ
神を捨てたこの国の人たちに救いの手はない
もしもあなたが死んでも泣いてくれる人はない
どんなに花が咲いても花は散りどきを知っている
それなのに人はいつまでも生きようとする
どうすれば人は愚かさを悟るのか
どれだけ人が死ねば悟るのか
💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎
老人の若さに対する
嫉妬の醜さこの上なし
老人の若者に対する
説教のうるささこの上なし
老人の老いらくの恋の
恥ずかしさこの上なし
老人はただ肩を落とし縁側で
日の光を浴びるべし
老人はただおとなしく
老い先の短さ見つめるべし
💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎💎
人に倦んで全てが戯事に見えてくる
毎日の生活が空虚な戯言に見えてくる
何のためにあくせく働いて
他人を養い自分を養い その果ては
家を追い出され 病院を追い出され
たらい回しの厄介者の
死にぞこないに成り果てる
これが人生 俺の夢見た人生。