今回は、富裕層が実践している3つの投資スキームについて解説します。

富裕層の定義

そもそも富裕層とは、純金融資産が1億円以上5億円未満の人のことを指します。
純金融資産とは、預貯金や株式などの金融資産から負債を引いたものです。
不動産や車、時計などは含まれません。

富裕層の割合は、日本の全世帯の上位2%と言われています。
50人に1人ぐらいが純金融資産を1億円以上持っている計算になります。

富裕層より純金融資産が少ない層は以下の分類になります。

  • 準富裕層:純金融資産5,000万円以上1億円未満

  • アッパーマス層:純金融資産3,000万円以上5,000万円未満

  • マス層:純金融資産3,000万円以下

富裕層が実践する投資スキーム3選

富裕層と呼ばれる人たちが実践する主な投資スキームは以下の3つです。

  1. 海外生命保険

  2. プライベートバンク

  3. 不動産投資

1. 海外生命保険

日本の生命保険は、何かあった場合の保障のために加入する、どちらかと言うと貯蓄という側面が強いものが多いです。

一方、海外の生命保険は、積み立てながら運用する投資という側面が強く、年利が低いものでも1%から、高いものだと6%ぐらいまであります。

海外生命保険では、積み立て投資を行いながら、生命保険の機能も得ることができ、IFAと呼ばれる独立した運用会社が運用してくれます。
毎月、クレジットカードの引き落としで同じ金額を積み立てていくという仕組みで、まるで積み立てNISAのような感覚で始めることができます。

海外生命保険のメリットは、なんといっても複利の効果です。
複利とは、運用で得た利益を再投資することで、雪だるま式に資産が増えていくことです。
アインシュタインも「複利は人類最大の発明」と絶賛したと言われています。

このように、複利の効果によって長期的に資産が増えていくため、若いうちから少額でも長く積み立てていくことが重要です。

さらに、海外のものは外貨建てなので、為替のメリットもあります。
円高の時はたくさん買えるし、円安の時は少なくなりますが、ドルコスト平均法でコツコツ積み立てていくことで、為替リスクを軽減することができます。

2. プライベートバンク

プライベートバンクとは、富裕層向けの金融機関で、預金だけでなく、投資や相続、税務対策など、様々なサービスを提供しています。

プライベートバンクは、顧客のニーズに合わせて、オーダーメイドのポートフォリオを提案し、運用してくれます。
預け入れの最低金額が2億円など、非常に高額な資産を持っている人向けのサービスです。

プライベートバンクのメリットは、高度な金融知識を持つ専門家が、顧客の資産状況や投資目標に合わせて、最適な運用方法を提案してくれることです。

また、プライベートバンクは、一般の銀行とは異なり、顧客のプライバシーを厳重に保護する体制が整っています。

3. 不動産投資

不動産投資は、土地や建物を購入し、賃貸収入を得たり、売却益を狙ったりする投資方法です。
世界的に見ても、不動産は人類の歴史から価値があると認識されている資産であり、富の象徴でもあります。

不動産投資のメリットは、レバレッジを効かせることができることです。
レバレッジとは、借入金を利用して投資することで、自己資金以上の投資を行うことができる仕組みです。
例えば、5億円の土地を持っている人がいたとして、その土地を担保に5億円借りて、さらに5億円の土地を購入した場合、合計10億円の不動産を所有することになります。
このように、レバレッジを効かせることで、資産形成を加速させることができます。

また、不動産は、インフレに強いというメリットもあります。
インフレになると、物価が上昇しますが、不動産の価値も上昇する傾向があるため、資産価値が目減りしにくいのです。

しかし、不動産投資は、流動性が低いというデメリットもあります。
株式や投資信託のように、すぐに現金化することが難しいため、急な資金が必要になった場合に対応できない可能性があります。

 

まとめ

今回は、富裕層が実践している3つの投資スキームについて解説しました。

  • 海外生命保険: 複利の効果とドルコスト平均法を活かして長期的に安定した資産形成を目指す。

  • プライベートバンク: 高度な金融知識を持つ専門家に資産運用を任せ、より大きなリターンを狙う。

  • 不動産投資: レバレッジを効かせ、インフレに強い不動産で資産形成を加速させる。

これらの投資スキームは、それぞれメリットとデメリットがあります。
自分の資産状況や投資目標に合わせて、最適な方法を選ぶようにしましょう。