さむっ!!って朝、目が覚めて、
リビングに行くと、
妻が朝ごはんを作っていた。
「おはよー。」
そう声をかけて、
テレビのニュースを見ていた。
キッチンから、
「ねぇ!!」と僕を呼ぶ声。
「なぁ~に?」
そう答えると、
妻はリビングにやってきて、
「ちょっと汚い話かもしれないけど・・・
なんかね、垂れてくる。。。」
妻はもじもじしながら訴えてきた。
「トイレに行ってくれば?」
ニュースを見ながら答える僕。
「うん・・・トイレとかじゃないと思うんだけど、
なんか、変な感じ、病院に電話しようかな。」
「不安なら電話してみたら?」
電話する妻。
朝ごはんの行方が気になる僕。
「すぐに来てくださいだって。」
慌てて用意して、
大雪の中から、車を掻き出して、
河川敷の道路を走らせ、
病院に駆け込んだ。
診察室に入っていった妻。
家のストーブをつけっぱなしで 来てしまったかどうか
診察室の前で悩む僕。
「旦那さんどうぞ」と助産師さん。
部屋に入ると、
妻はいろんなセンサーをつけられ、
ヒーリングミュージックが流れてた。
どうやら、破水したらしい。
予定日までまだ一週間もある。
「先にお昼食べましょうね。旦那さん食べさせてあげてください。
陣痛はじまると痛くて食べられないですから。」
そう言って、お昼ご飯が運ばれてきた。
そういえば、僕の朝ごはんはどうなったのだろう。
そんなこと思いながら、妻の食事を手伝う。
「あの~家のストーブつけっぱなしなので、
一度帰っていいですか?」と助産師さんに尋ねる。
「すぐに帰って消してきてください。
あと、奥さんの入院の用意も持ってきてくださいね。」
妻を病院に置いて帰る僕。
ストーブを消して、
犬たちのためにエアコンつけて、
用意してあった妻の入院セットもって、
お義母さんに電話して病院に戻った。
病院に戻ると、
妻は平気な顔をしていた。
近くのコンビニで僕の昼ごはんと、
妻への雑誌を買って、
雪がひどいねとか、
犬たちは大丈夫かなとか、
何気ない会話をしていたら、
時々、妻の顔が苦痛に歪む。
陣痛だ!!!
波があるようで、
取り付けられた機械の数値が上がると痛みがくるようになっていた。
痛みが治まり、
お義母さん何時くらいに来られるかな?とか、
今日の夕飯は俺、弁当にするわ、とか話ししていたら、
機械の数値が急上昇↑
妻が痛いと叫ぶ。
どうしようもない。。。
そんなことが1時間ほどかな。
あったあと、
ついに、出産準備。
開いてきたとかどうとか、
助産師さんが話してきたが、
よくわからなかった。
「旦那さん一度部屋出てください。」と言われ、
オタオタする僕。
自分の母親に電話したり、
外見たり、
ウロウロ、オタオタ。。。
すると、部屋の扉が開き、
「旦那さんいいですよ。入ってください。」
手を洗い、消毒して、マスクつけて、
部屋に入ると、
妻が!!妻が!!!!
まさに、お産の真っ最中。
「旦那さんは水を奥さんにあげてくださいね」
と言われ、用意していたストロー装着したペットボトルを持つ。
「水いる?」
「いらない!!!」
「なにかしようか?」
「いい!!!!」
あぁ・・・役立たず。。。
もう、僕なんかが入れる隙間すらない。
すると、妻が、
「足がつるから、伸ばして。」
キターーーーーー!!!
担当 足伸ばし。
妻はどうやら、
踏ん張る時に足がつるらしい。
そこから、僕はひたすら彼女の足をもって、
伸ばしていた。
「痛い痛い!!!」
「頑張れ!!!!」
「違う!!足がつって痛い!!」
「そっち!?」
「伸ばしてよ!!!」
「はい、はい!」
奮闘する妻。
フォロー続ける助産師さん。
足伸ばすボク。
「もうちょっとですよ~」と助産師さん。
「もうちょっとだって 頑張れ!!」とボク。
いきむ 妻。
「はい。一度力抜いて。。。はい!いきんで!!!」
「もうちょっと、もうちょうっと」
助産師さん。
「もうちょっとだって!!!」ボク。
「もうちょっとっていつよ!!!!!!!」と怒られるボク。
なかなか、最後、引っかかって出てこないらしい。
「次ダメなら吸引しましょうか。」と助産師さん。
と、話していた時に、先生登場!!!!
「どう?出てきそう?」
「ここで引っかかっていて。。。」
「これね。こうして、こうして、はいいきんで!!」
先生が手を加えたその瞬間。
おぎゃーおぎゃ~
生まれてきました。
生まれてきたよ!!!!
先生ゴットハンド!!!!!
17時ちょうど。
出てきた赤ちゃんは、
本当に天使のように可愛くて、
すごい奇跡を目の当たりにして、
ただ呆然。。。
お義母さんが、
頑張ったねって。
先生と助産師さんがおめでとうって。
僕は、妻がほっとした顔で、
娘をだっこしながら、
笑ってる顔を見て、
涙が出てきた。
娘が生まれたこともそうだけど、
あんなに命かけて、
痛みに耐えて、
必死になって、
苦しんで、
今まで見たことない苦痛の顔してた
妻が笑ってることが、
何より嬉しかった。
そのあと、娘をだっこした。
ふわっととても軽い赤ちゃん。
ただ、抱き上げた瞬間に
この命の重さを心に刻んだ。
はじめまして。
僕がパパだよ。
窓から見える雪がとても温かく、優しく感じた。
生まれてきてくれて本当にありがとう。
