四時頃起き、五時頃家を出て、六時半頃戻って来るという夏使用のウォーキング(OMW)がすっかり定着している。朝五時の世界というのは、まだ人間の手で汚れていないような感じがして、鬼にはたいそう心地が好い。出来ればその様相のまま最後まで歩き切りたいところなのだけど、鬼の意に反し時間は否応なく進んでいってしまう。それが何とも残念でならない。この時季の六時はもう明る過ぎるのだ。ドラキュラじゃなくとも、遠慮したくなる。
歩く時間帯が変われば、新たな出逢いもあるというもの。
この写真に収められた色白の人妻(飼い猫/首輪有り)とは道でバッタリ。偶然と言う名の運命だった。とにかくおしゃべり好きなカノジョは、鬼と戯れている間、ずっとにゃーにゃーにゃーにゃー声を発していた。
ジャージが白い毛まみれになったのは、危険な情事の代償と言うことで。鬼とカノジョは、差し詰め『5時から7時の恋人カンケイ』、映画と違って朝夕逆だけど。
作品内で妖艶な人妻を演じた、ベレニス・マーロウ。あれはハマり役だったな。相手役のアントン・イェルチンに「おい、そこ鬼と代わり給え!」と何度画面越しに言葉を投げ掛けたかしれないぜ、ベイベー。