「ほら、こんなに飛べるようになったんだよ」って、どうしても鬼に見せたかったんだろうね。出掛けようとしたら、延々この調子だから。手を伸ばせば、届きそうな距離。警戒心の強い鳥にしては珍しいんじゃないかな🐦




飲み仲間とか釣り仲間とか、友達とは別に「〇〇仲間」という言い回しを世間では使ったりするけど、鬼と蟹とは差し詰め日本昔話仲間👹🦀



 

昨日の朝方、最後の一羽の初飛行も済んだ。今は一家で互いに何か声を掛け合いながら、両親に倣って近所の空を初々しく飛んでいる。完全なる巣立ちも直(じき)だろう。

 

動画は、その二日ほど前。車庫の中に幾羽ものツバメが、入れ代わり立ち代わり飛来している。おそらく、まだ巣に残っていた子ツバメに飛行を促しているものと思われる。「ほら、こうやって羽を広げて飛ぶんだスワロー」などと、自ら手本を見せるように。

 

『北の国から』のBGMを幻聴に、空になった巣に向かって「また、来年」と呟いてみる。無事、一羽でも多く、帰って来いよ。必ず、必ず……。