スサノオノミコトさんについて
2017年になりました。 久しぶりのブログです。
1月なので、日本の神さまのお話をしようと思います。
日本の神さまといえば、すぐ名前があがるのは
天照大神さんですよね。
日本神話に登場する神さまで、皇室 の祖神です。
どの神社に行っても、たいがいアマテラスさんが
祀られています。
なんと言っても日本の総氏神ですから。
今回は、私の好きな神さまのお話をしたいと思います。
記紀神話(古事記と日本書紀)でお馴染みの
スサノオさんです。
古事記では
「建速須佐之男命(たてはやすさのおのみこと) 」
という神名です。
日本書紀では、
「速素戔嗚尊(はやすさのおのみこと) 」
と記しています。
私は、単純に「スサノオさん」と呼んでいます。
スサノオさんのイメージは両極端ですね。
まず乱暴者で凶暴な悪神だと。
天上界に行ってさんざん悪態をついて、
アマテラスさんを怒らせてしまいますね。
で、追放されてしまいます。
それで、追放されてから、人間界に降臨するんですね。
出雲に行って、凶悪なでかい怪物ヤマタノオロチを退治します。
それで、生贄にされるところだった奇稲田姫(くしなだひめ)を
助けるんですね。
出雲に平和をもたらしたということで、
まあ、英雄といってもいいでしょう。
で、あの凶暴な神さまがなぜか一転して、善神になっています。
さて、スサノオさんは、
悪神なのか善神なのかどちらなんでしょう。
天上界(高天原=たかまのはら)は、
人間には見えない世界です。
だから、どんなことを言っても、人間にとっては分からない。
「ヤツは悪い神様だったんだよ」といわれれば、
「ふーん、そうなんだ」としか応えられない。
でも、人間界(葦原中国=あしはらのなかつくに)では
見える世界で現実です。
人間界で出雲の国を治めたというのは事実なので、
スサノオさんは善神だとみて間違いないのでしょうね。
では、誰が悪神と言ったのか?
まあ、おそらく権力者なんでしょうね・・・
スサノオさんは、きっと破天荒な神様だったと思いますが、
統治能力は抜群だったのでしょうね。
ところで、退治されたヤマタノオロチですが、
神話では八つの首をもつ大蛇という想定になっていますね。
ホントにそんな大蛇がいたのか?
おそらく、出雲地方一帯を支配していた部族では
なかったかと思います。
住民を力で支配していたのでしょう。
そこへ、スサノオさんがやって来て退治したということですね。
こういうお話はデフォルメした方が面白いし、記憶にも
残るということでしょう。
似たようなお話で、桃太郎伝説があります。
桃から生まれた桃太郎が大きくなって、犬やサルなど家来を
引き連れて、鬼退治に行くというお話ですね。
岡山に吉備津神社という社があります。
その正門の駐車場になぜか「犬養毅氏」の銅像が立っています。
じつは、この犬養氏の先祖があの桃太郎の“犬”だったといわれています。
犬飼健命(いぬかいたけるのみこと)という実在の人物です。
ま、それはそれとして、桃太郎のモデルは朝廷から派遣された
「吉備津彦命=きびつひこのみこと」だといわれています。
そして、敵である鬼は岡山一帯を支配していた
「温羅族=うらぞく」という部族だったそうです。
朝廷にとっては、何としても平定しなければいけない。
そこで、キビツヒコさんを大将として派遣したのでしょう。
吉備津神社のお話は今度書く予定です。
ま、話は横道にそれましたが、
こういうお話はデフォルメした方が分かりやすいですよね。
スサノオさんのお話はまた次回にします。