Kisya's notebook on the my hands. -2ページ目

Kisya's notebook on the my hands.

描いたり書いたり

 いかにも健全でなさそうな、黒の壁紙にギラギラとした液晶の光が溢れ交える部屋の、真っ青なカーペットのちょうど真ん中に、放心したようにぐったり座り込んでいる白い物体があった。
 私は、さすがに変な感じがして、白い物体に近付いて声を掛けた。どうしたの。って。
すると、白い物体はカクンと前に倒していた頭を、びくんと持ち上げた。

「どうしたのって、聞いたでしょ」
「あ、え……、あー、あー……」
「少し落ち着いてね」

白い物体は、しばらく口を半開きにしたまま固まる。
私の目を、赤い目で見つめて、固まっている。

「どう、落ち着いてきた」
「ああ、ええと、うん」
「改めて聞くね。どうしたの」
「…何も、無い」
「と、いうと」
「何も、感じない。何も、したくない。何も、欲しくない。ここには全てがあるのに、何も、無い」

私は、真っ白な彼の心まで真っ白な虚無に成り果てたのかと思った。

彼が部屋の外に出なくなって一体いくら経っただろう。彼が無感動になり始めたのはいつからだっただろう。

 彼が眠らなくなったのは、その頃より前だっただろうか。

「どうして、ここに全てがあると、信じていられたの」
「…。僕の理想郷は、僕が創るしかない。そして実際に創った。それが"ここ"」

彼は特大ディスプレイを指差す。
膨大なブルーライトを放ち続けるソレは、確かに彼の"理想郷"たるものだった。

「みんな、どうしていなくなっちゃったんだろうね」
「いなくなってなんかないよ。確かに、"ここ"で笑ってるじゃないか。ね」

ディスプレイの中では、"ここ"では、笑顔のみんなが、手を振っている。

「…みんなに、また会えたら、なあ」

彼は一言小さくこぼした。まさか会えるとは思ってもいないような口振りに感じられた。

「会えると、いいね」
「うん」


は、全てを諦めて、"ここ"にいるみんなを眺めた。


「もう、寝ようか」
「んーん。」
「どうして」

「だって、僕は眠らないから。"ここ"で、あのときを永遠に過ごすんだから。ね」
私は模写が苦手だ。

他人の絵を模倣して、劣化した絵を生産する。これほど苦しいことがあろうか。
大抵、絵を模写するとなれば、手元なりに見本の絵がある。それを、"見ながら"模倣するのだ。
模倣することが前提の模写は、当然見本となる絵より劣る。 それが、すぐ手元にあるオリジナルとの差に、嫌気が差してしまうのだ。

模写を行うと絵が上手くなる。それは間違ってはいない。確かな上達法だと思う。
上手い絵を模写することによって、その絵の技術や考え方を盗むことが出来る。
ああ、この線にはこういう意味があって、そしてこの空間を表現していて……。
素晴らしき原作様の技巧に、想いを馳せながら、素直に模写していけたら、どんなに幸福であろうか。

ただ、私は、自分が下手な劣化コピーを生産したことを、認めるのが嫌だった。
しょうもないことだろう。誰だって、大した量をこなしていなければ、下手なのは当たり前であろうに。


ここで、完全に模写とはいかなくとも、ある絵を"参考にして"私のオリジナルを描く。という方法を使う。するとどうなるか。
自分の実力以上の絵が描ける。これは気分が良かった。

だから、模写はやらない。
もっと愉しいやり方を、私は知っているから。



どうもKisyaです。
ぼちぼち新学年慣れしてきた頃合いでしょうか。

最近はブログの更新頻度もかなり緩やかになりました。
時に毎日更新していたことを思うと、ずいぶんブランクが空くようになりましたね。


さて、お絵描きの話です。
アナログで絵を描く時に、まずラフを黄色の蛍光ペンで描いて、その上から黒のボールペンで描く、というやり方で最近やってます。
というのも、コピー機のスキャナーから通して、白黒で出力すると、黄色の蛍光ペンの色が飛ぶため、黒のボールペンで描いた部分だけ残る。すなわち、線画が出来てしまうのです。

色鉛筆などアナログで塗るのなら白黒印刷すればいいし、デジタルで塗るのなら白黒で入力すればいい。
きれいに消えると思えば、思いっきりラフが描けるので、楽しいですよ。オススメです。





文面書いていたらだんだん眠たくなってきました。
睡眠は健康的に採りましょう。



以上。

 四方八方を塞がれるような、薄暗い部屋。所謂密室の中で、ゆったりとした時間が流れる訳がなく、中央の飾り気のない椅子に座る"彼女"は、静かに泣いていた。
 彼女は、独りだった。彼女は問い掛ける。
——あんたのせいで、お母さん、お父さん……家族が、死んだのよ——あんたのせいで……——

気が付けば、部屋の中は一人ではなくなっていた。"彼女を追い詰める彼女"が、立っていた。
 "座る彼女"は一段と涙を流して、口を開く。
——ごめんなさい。私のせいで、ごめんなさい。生きててごめんなさい。死ねなくてごめんなさい……——

椅子の向かいに"立つ彼女"は、より一層目に角を立てて、追い立てる。
——生きるのも、死ぬのも、めんどくさいだけでしょう?生きてても嬉しくないでしょう?死んでも死にきれないんでしょう?——
次いで、"立つ彼女"は深くため息を吐いた。"座る彼女"に憤るととも
に、深く呆れているのだ。

——本当は、早く死にたい。けれど、死なせてくれない。足掻くのも馬鹿らしくて、面倒で、でも、生き続けるのも、無駄で、めんどくさくて…——
"座る彼女"は、そう静かに話始めるも、それ以上は言わなかった。

"立つ彼女"は、一言吐き捨てる。
——チッ、めんどいな——




どうもKisyaです。御久々…?

しばらくパソコン没収喰らってるのでパソコンでお絵描き出来なくてツラいです。漫研の絵が上がる気がしない\(^o^)/

あとついでに、創作意欲も減衰気味です。宿題は?とかそういう質問はナシでお願いします。いつも通り進捗駄目です。


さて、特に特筆したいことはありませんが、あー、なんでしょうか。最近実感が無い事が多いです。
つい最近始まった春休みも、もう終わりを迎えようとしていますし、多少びっくりするような事があっても、日々に変化が無く、結局アレは何だったんだみたいな感じになる訳です。

ここで一つの意見を述べますと、実感とは、変化があってこそもたらされるものなのではないかと。
○○があったから、今こうなっている。××をしたから、こんなことが出来た。のような、ある事柄があっての、それに関連したイベントが起こる。ということです。イベントを言い換えれば、出来事ですね。
というか、出来事自体状況の変化ですかね。


その変化が無ければ、実感というものが持てない。というのも、○○したのに反応が無い。××があったのに変わらない。この状態では、事柄に対するイベントが起きていない。つまり事柄は何の意味も無かった。ということになりますから、当然実感なんて無いのでしょう。


嗚呼。自論が合っているのか合っていないのか。そんなことはどっちだって良いのですが、相変わらず私は考えることが好きなようですね。相変わらず。



以上
どうもしばらく振りですKisyaです。
何故だか更新が滞っていました……さて。


最近、Twitterの鍵付きのアカウントの方で、よく発言し、よく絵を上げるようになりました。
デジタルで絵を描く機会というのが、普段より増しているようです。
途中経過も、スクリーンショットで簡単にアップロード出来ますしね。
ですが、Twitterの鍵アカ特有といいますか、発言がどんどんオープンに、というかゲスみを増してきているように感じました。少し気を付けるべきでしょうね……どうしても相互さん達がリアルで面識がある人が多いので。


まあ、それはそうと。
そういえば、アメーバオウンドをやっているのにも関わらず、全く手付かずの状態で放置してましたね。
描いてきた絵もそこそこ溜まってきたので、掲載していきたいなあ、と思います。
せっかくあるのなら、ちゃんとやっていった方が良いはずですからね。


ところで、全く関係の無い話になりますが、水滴の描き方
を調べたり考えたりしています。
水滴っていうものは、無駄の無い美しい形をしています。
というのも、エネルギーを最小限にするため、表面積が最小の球形になるのです。多分。
その上、透き通っていながらも光の影響を受けて光輝く様は、絵になるというものです。

そして、水滴が描けるようになれば、涙も上手く描けるようになるということ————考えてみれば素敵です。泣き顔は人の印象に残りやすいのですから、インパクトは抜群なのです。





以上

きっと君は、覚えていないだろう。

今から9年程前だっただろうか。
迷いと反抗心に苛まれて、家を抜け出し、学ランを着て迎えた夕暮れに、寂しそうに河川敷に座り込んでいた小さな君が目についたのは。

なんとなく、優しくしてやりたい気分になったものだから、私はその子供の横に並んでしゃがんだ。

「どうしたんだい?何か寂しそうではないかな」

私が声を掛けてやると、その子供が顔を上げてこっちを見た。私はその顔を見てハッとした。
泣いていたのだ。

「あ……う……」
「…何か、ありそうだね」
「別に、なんでも……」

その子供の服を見てみれば、やたら泥や土で汚れていた。傍らにあるランドセルは傷だらけだ。
ははん、これは噂の——と私は内心にやりとした。

「もしや君、いじめられっ子かな?」
「ちがう…もん…」
「それならなんで君の服はそんなに汚れているんだい?お兄さんに話してごらんなさい」
「…」

僕は知らない人だ。だからこそ話せるはずさ。なんせ、君の知り合いは知らないからね」

私はなるべく優しく言った。
すると、その子供は川に目を落として話し始めた。

「学校の机にあった僕のノートが無かったから、どうしたのかと思ったら、力の強いやつが、面白そうな顔をしてそれを持ってたんだ…しかも、中身を読み上げてる」
「うん」
「やめてって言ったけど、向こうは全然やめない。僕が取り返そうとしても、かわされてばっかりで…」
「うん」
「あいつが言うんだ。『返して欲しいんだったら帰りに体育館裏に来い』って」
「…で、君をそんなにしたってことかい?」
「うん…結局ノートは目の前でぐちゃぐちゃにされちゃった…」
「…へえ、それはつらいだろうね」

私は、同情した。
相手は子供だ。適当に優しくしてやることで、自分の気分を満たそうとしていたのだ。
ただ、本当に悲しそうな顔をしているその子供の横顔が妙に気になった。

「おう
ちには、帰らないのかい…?」
「帰ったってどうせお父さんもお母さんもいないから…それに、こんなの、見せらんないから」
「…ああ、そうなのか」
「それじゃあ、何でお兄さんは帰らずに僕に構うの?」

その子供は、沈んだ表情をこちらに向けた。
幼い瞳が、私をぼんやり見ている。確かに私を見ているのか、見ていないのか、よく分からない不思議な目付きではあった。

「…僕も、いじめられているから、かな」
「お兄さんも?」
「いじめよりも、もっと酷い。家族から見向きもされないんだからね」
「え?」
「僕は、親に好かれてないんだ。だから、親が嫌いだよ」
「…そんなことないよ。お父さんもお母さんも、僕のこと、きっと大切に思ってくれてるから、心配掛けちゃだめなんだよ」「でも、僕の親は、僕のお兄さん達ばかり手をかけてるんだ。僕なんてほったらかしさ。きっと大切になんて思われてない」「…」
「君は、一人っ子だよね。なら僕のこと、分かる訳ないよね
。両親の愛をちゃんと受けているような君が、僕は羨ましい」

その当時、私は家で不遇な扱いを受けていた。
両親は年上の兄弟ばかりに目をかけて、一人娘の私には目もくれない。
その割りには教育だの作法だの、淑やかにしろだのなんだの、堅苦しいことはちゃんと付いてくるのだ。お陰でピアノぐらいは弾けるようになった。一体何処で役に立つんだろうか。
どうせ、親の道具に、アクセサリーか何かにされた挙げ句、好きでもない相手のところに嫁がされるに決まっている。そんなことは御免だと思った。
そんな日々に嫌気が差し、私は女に生まれたことを悔やみ、男の子になりたいと願った。いくら願ったところで、叶わないのは、分かっていた。
それだから、姿かたちだけでも男の子のようになろうと、髪を短く切り、男装をしていた。
自らを「僕」と言い、振る舞いも男の子に寄せた。
それは、両親への反発の手段の一つでもあった。

ちょうどこの日は、親と言い争いをした日だったものだから、その子
供を特に羨ましく感じた。
親に見向きもされないよりは、その上家のせいで学校で周囲との距離を感じるぐらいなら、いじめられた方がまだマシな気さえした。

「もう嫌だ。いっそのこと、川に飛び込んでしまおうか」

私は大袈裟に言い、立ち上がる。

「だめだよ。せっかくもらった命を、むだにしちゃだめだよ」
「せっかく?どうせあっても無くても変わらないものが無くなって、何になるんだろうね」

私は靴のまま川の方へ歩みを進める。
なんだか、本当に入水自殺をしてしまっても、良いような気がした。
足元で水が弾ける音がした。気にせず進む。あっという間に膝まで冷たさが染みる。

「だめだよ!」

その子供は、立ち上がり声を張り上げた。

——こんな私でさえ、止めようとしている人が、いるのか。初対面のアンタに、何が分かるんだ。五月蝿い。五月蝿い。五月蝿い——

更に足を進めれば、ますます水位は上がる。波も強くなる。

——バシャンッ—


近くで飛び込むような音が聞こえた。
振り向くと、不器用な足取りで、こちらへ向かってくる子供がいた。

「来るな。危ないじゃないか」
「だったら、そっちがこっちに来てよ……死んじゃ、だめだよ…!」

その間にも、その子供は近付いてくる。
私は後ろへ下がった。下がろうとした。

「あッ」

一段と強い水流に入ったらしい。私は体勢を崩した。
それも、ちょうど私の手を掴んだ子供も道連れだ。

——なんだよ。あまりにも優しすぎる…そんなんだからいじめられるんだよ——

二人で倒れ込んだ水の中、目頭がぎゅっと熱くなった。ここで泣いたところで、紛れて消えてしまうのだろう。

「…馬鹿だなあ、君は」

水中で子供の身体を抱き抱え、足を突っ張って立ち上がった。
対して深くもなかったのだが、この子供にとっては、そこそこ深いのだろう。
間違いなく、危なかったのだ。

もとの河川敷の方まで、抱えて歩いて、上がる
と、子供を降ろしてやった。

「服が濡れてしまったね。まあ、僕もだけれど……フフッ」
「何がおかしいの?」
「だって、おかしいじゃないか。君は無力なのに、僕を助けようとしたじゃないか。ああ、面白いや、ハハハッ」
「だったら、お兄さんだっておかしいよ。だって、お兄さん、本当は女の人なんでしょ?」
「…えぇ?」

なんで分かったの?と聞いてやると、その子供は恥ずかしげな顔をして、言った。

「…お父さんと違って、柔らかかったから」
「や、やわら………ああッ、馬鹿らしいや!なんで君を抱き留めたりしたんだろう!助けなければ良かったなあ!」

吹っ切れた気分になって、私はひたすら笑った。とにかく笑い続けた。
そんな私を戸惑った目で見ていたその子供も、声を上げて笑った。

「分かった、それなら、一つ約束をしようか」
「約束?」
「そうさ。君が今の僕より大きくなった頃、僕はまた君に会いに行くんだ。きっとその時君は、いじめられ
たりなんかしていない。良い友達がいるはずだよ」
「本当に?」
「自分を信じるんだ。君は良い子だからね」
「…うん。」


その後、一旦私の家に引き返し、裏口からこっそり入り込んで適当な服を取っては、それをその子供に着せてコインランドリーへ行き、などなどなど、まあ面倒なことをしたが、楽しかったといえば楽しかった。

それ以来、私はまた髪を伸ばし始めた。男装も休んだ。

別に深い意味なんて無いが、また会える時を考えれば、少し脅かしてやりたい気持ちだった。


それもあって、今の君は、全く気付く様子もない。
相変わらず優しくて素直で、純情で、18にもなった君の、時々見せる笑顔が、とても愛しくて——それだから、私は、男の子になるのを、やめた。






さて、"カネ"とは、人間の手により生み出され、今ではその人間を狂わせる奇妙な存在である。
ソレにより心満たされる者が有り、ソレを求めるのだ。
ソレ自体にはこれといって価値は無く、むしろ価値を量る尺度とされるはずのモノである。
しかし、人はソレ自体を求めて、ソレに手を染めて、「カネさえあればいい」と思う。
確かに、ソレで手に入らないモノは、実質無い。
例えそれが人の心であろうと、人の命であろうと、だ。
だが、"カネ"しかない世界は、なんとも虚しい。ソレがあっても何も手に入らない。
モノがあるからこそ、"カネ"がある。
モノを効率良くやり取りするために、"カネ"は存在するのだ。

よって、私は使命を自身に課すことにした。



「何を言ってるんだ。だから違うと——」
「ナニ、お前が使ってしまっていないのなら、何故そのカネはここに無い?カネのことは忘れたりせんぞ?」
「私だっ
て!忘れたりなんかしないッ!」

嗚呼、普段の仲が嘘のように、私達は醜い言い争いをしている。
これだから、私は"カネ"というものを恐れ、忌んでいるのだ。
だというのに、ソレが無ければ私は生きることが出来ないのだから、この社会はさぞ醜いのだろう。

私はずっと否定しているというのに、目の前の友人は聞く耳を持たない。
何故?何が不可解だ?
"カネ"のことは私だって覚えている。
確かに、私は——

「それならば、一体消えたカネは何処へ行った?お前の財布の中ではないだろうな?」
「そんなワケがないだろう。いっそ見せてやろうか。どうせ君は信じてくれないだろうが」
「要らん!カネがどれだかどうせ分からないだろうさ。使ってしまったのなら尚更分からん」
「使ってもいないッ!」
「なら証拠を見せるんだなッ」
「証拠を無いものと分かっていながら、君はなんて残酷なんだッ」

私は項垂れて見せた。
私は辛いん
だと、仲の良かった君とはこれ以上醜い争いをしたくはないんだと。

「証拠が無い限りは、信じることが出来ない。諦めろ」
「やってない……私は何も悪いことはしていない………」
「認めるなら今のうちだぞ?今なら、許してやらんことも、ない」
「………」


——それは、些細なことだった。
友人から預かった"カネ"——たった数万円の、イミの有るモノだ——を、封筒に入れて、持ち帰っていた。
道中、妙に視線を感じたり、時折人がそばを通りすぎたり、なかなか安心が出来ない状態ではあったが、コンビニに立ち寄った後は、真っ直ぐ帰った。
その翌朝、封筒の中には確かに"カネ"はあった。
また、ソレらをカバンに収めて、友人宅へ向かう時、一人の女に声を掛けられた。

「あの、お伺いしたいことがあるのですが」
「…どちら様でしょうか」
「ああ、わたくし、こういう者でして——」

その女から名刺を差し出されたが、私はそれを受
け取ってすぐカバンに放り込んだ。
——てめえに興味なんて無い。とっとと失せろ——そんな感じを漂わせながら。

「それで、何事でしょうか?」
「ふふ、つかぬことをお伺いしますが、あなた、最近後ろめたいことは、ありませんでしたか?」
その女は、気持ち悪いぐらいに笑顔だった。
「…無いです。行っていいですか?」
たった数秒の時間、女は私を見ていた。その目は、焦点があっていないようにも見える。
「そうですか。それなら結構です。私にあなたを拘束する権限はありませんし」
「それでは失礼します——」
「あっ、待ってください」
「なんでしょう………ッ!?」

何が起きたのか一瞬分からなかったが、見ればカバンを女に掴まれている。
強く引き戻された感触がしたのは、恐らく女に引っ張られたに違いない。

「…ああ、ごめんなさい。やっぱり人違いみたいですね」

そう言った女の目は笑っていなかった。
女の瞳の瞳孔が、大きく
開いた瞬間を見て、私は女の手を振り払った。

——危ない。この女は何処かおかしい——そう確信して、私は逃げるようにその場を立ったのだった。


——そして、今に繋がる。

「…あの女だ…きっとそうだ…ッ!」
「どういうことだ。まだ足掻く気か?」

私は、カバンを荒々しく開いて、あの紙切れ、あの女の名刺を探し出して友人に突き出した。

「一体何を……ッ!」
「今日、来るときに話し掛けられた女の名刺だ。アイツは、あの時、このカバンに触った。その時に——」
「…待て、お前、まさか、その女と会話したか?」

震える声で友人が言うので、私は友人の顔をまともに見た。
私の手の名刺を見たまま、凍り付き、蒼くなっていた。

「…それが、どうしたっていうんだ」
「それなら、大変だ……その女は……」

その、刹那、低く削れるようなインターホンの音が鳴る。
誰かが、ドンドンと荒々しくドアを叩く。

自分達の中に暗く詰まる
後ろめたさと秘密が、心中で跳ね回る。
それは、鼓動を激しく打ち、息を荒らげさせ、冷や汗が背筋をなぞる。

「…な、一体何が起こって……」
「その女は、探偵だ。ソイツに、我等の居場所を掴まれて、そのままそれを——ッ」
「そんな、どうやって」
「ヤツに何かされたんだッ……例えば、お前の、カバンに…」





——悪いのは、誰?

それは日々の中に転がっているもので、案外重要であったりそうでなかったり。
様々な姿でそこにあり、ただそこに佇んでいるのか、危害を加えてくるのか、はたまた利益をもたらしてくれるのか、さて、君はどのような存在なのだろうか。


毒と薬は表裏一体で、恩恵と災害も然り。
例えば水。そのありとあらゆるものを溶かす、優れた溶媒となる性質で、私達含む多くの生き物にとって必要不可欠なものである。
しかし、それを大量に飲むとするのなら、それは毒となる。体液のイオン濃度が低くなり、神経伝達が困難になるのだ。果てには心臓さえ止まる。
また、それよりもっと少ない量で命を奪うこともできる。そう、溺死だ。肺呼吸の私達は、コップ一杯ほどの水で死ねる。




どうも、Kisyaです。


終わり


どうも、明けましておめでとうございます。Kisyaです。
ついに年が明けてしまいました。
今年はきっと激動の一年になること間違いナシでしょう(白目)


さてと、そんな時、私は何をしていたのでしょうか。
深夜1時から4時にかけて宿題をしてました。
クラシック音楽を大音量で聞きながら、です。
具体的に挙げるとするなら、スメタナの「我が祖国」ですかね。割と好きです。ブルタバとか水の精の舞とか聖ヨハネの激流(うろ覚え)とか。
ただ問題は、めちゃくちゃ大音量をヘッドフォンで聞き続けていたことでしょうか。
仕方無いんです。CDプレーヤーの調子が悪いんです。
頭に当てて振動で聞いてやろうかと思いました。それぐらい大音量。

その後はクラシックに飽いてポップスを聞き始めました。
VOCALOID楽曲CDアルバム「THE BEST of オワタP 無難。」を取り出して、「我が祖国」とチェンジしてしまったのです。

当然宿題はストップ。背後の引き出しからコピー用紙を取り出して、鉛筆を手に持って……分かりますね?

落書きを始めました\(^o^)/

いや、いやいやいや、まさか"描き初め"が女にしか見えない女装になるとは思ってませんでしたよ。雑念だらけじゃないですか。もう。

少年系キャラの髪を伸ばすと女に化ける現象が簡単に起こるんですよ怒りますよ。

 

 

 

それと、実は"書き初め"の方もやりましたよ。筆ペンで。


今年の目標を勢い良く書きました。筆跡が掠れすぎてインクが無いのかと思いましたね。





以上