僕の部屋には、何でもある。
資源は仮想空間のなかに、いくらでもある。
毎日、毎晩、来る日も繰る日も、ずっと仮想世界を組み立てていた。
どうせ外に出たって、日の光にやられてしまうだけだ。
薄暗いところが好きな僕は、ずっと部屋で過ごしていた。
黒い壁には、大きなディスプレイがいくつか、窓の代わりに居座っている。
今現在の仮想空間はこうなっているよ。と逐一知らせるために、常に動き続ける像を映し続けていた。
僕は、理想の世界を、僕の手で創り続けていた。
そこには、僕のことを、白い幽霊だとか、実験用のネズミだとか言う人はいない。
ただ、柔和な笑みの、攻撃してこない"いい人"たちが、たくさんいるだけの、世界だった。
現実に嫌なものをすべて置いて、この部屋の画面の向こうに理想の世界を創り続けると、それを続けていられなくなるような障害が現れる。
それは、眠気だ。
眠気。眠気は
、重く意識にのしかかっていく。
まだ眠りたくないのに、まだ遊んでいたいのに、眠気は、容赦なく、唐突に襲いかかるもの。
眠気さえなければ————。
いつだってそう思っていた。