二人は目を見合わせて呆気に取られていた。
「朝まで近づくな」
信長は背を向けたままそう命じた。
座敷に入ると、マミは信長の肩から解放された。
しかし、その途端、身体が重なり、唇を奪われた。
「んん、ん〜ん」
やっと唇が離れると、険しい眼差しがマミを睨んだ。
「信玄に抱かれたのか」
「えっ」
マミは信長の言葉が聞き取れなかった。
信長はさらに強い口調でマミに問いただした。
「信玄に抱かれたのかと聞いている」
この時の信長の眼差しは寂しそうで、悲しい表情で見つめられた。
信長様はなんでこんな表情をするの?
マミは信長を困らせてやろうかと思ったが、そんな気持ちも失せて、
静かに答えた。
「抱かれていません」
「そうか」
 
信長は俯きながら答えた。
そんな信長の表情が何故か愛おしく思えて、マミは信長の頬を両手で挟んだ。
そして、そっと信長の唇を啄んだ。
信長はびっくりした表情を見せたが、すぐにマミを抱きしめた。
「マミ、このままお前を抱く」
そうして再び唇が重なった。
マミは両手を抑えられて、首筋へと唇が動いた。
「ああ、信長様、身体が……」
マミの息が荒くなった。
信長は着物を襟を大きく開けて、胸の膨らみにくちづけた。
「可愛い、もう我慢出来ん」
「いや、ダメ、身体が震えてきちゃう」
「マミ、お前は最高だ」
信長は帯を解き、着物を脱がせた。
 
そして、太腿に唇を押し当てた。
マミは背中をのけぞられて、感じていた。
「マミ、こんなにも感じているのか」
「信長様、もう、いっちゃう」
「どこへ行くのだ、俺のそばにずっといろ」
「そうじゃなくて、ああ、もうダメ、もっともっと」
その時、信長は自分自身をあてがった。
「この方が気持ちいいだろう、俺ももう限界だ」
「どうだ、俺に抱かれてる気分は」
「すごく気持ちいいです」
「お前はいやらしいな、でもそれが最高だ」
マミは最高に乱れた、そして今は感じることしか出来なかった。
そして気を失った。
「マミ、マミ」
信長はずっとマミを抱きしめていた。
 

 

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