彼は深夜勤の泊まりの仕事がある人だった。
藍も学校とバイトがあるし、彼も仕事が忙しいし、デートもそんなに沢山できなかった。
だけど、深夜勤じゃない日は、藍のバイト先まで迎えに来てくれたし、藍は待っている彼がいるから仕事を尚更頑張ることができた。
藍は、なかなか会えない彼に会えると嬉しくて、運転中の彼にずっとくっついていた。
彼の匂いが好きで、隙があれば彼の首筋に顔をうずめていた。
ねぇ。
と声をかけられ顔を上げるとキスをしてきて、笑う彼の笑顔が好きだった。
藍が膝を抱えて、テレビを見ていると
おいで
とベットをトントンするのも可愛くて愛おしかった。
藍が、バイト先でナンパされたのを聞いて、拗ねているのもかわいかった。
けど、彼には藍が本当に絶対許せないところがあった。
女心がまったくわかっていないのだ。
もう少し一緒にいたくて、拗ねているのもわからなくて
なんで怒ってるのかもわからないし、どうしていいかもわからない。
と言ってきたり
前の彼女の話をしてきたり
藍ばかりが我慢していた。
藍は、
いい子になってほしい。
という彼のために、他の男とのデートも控えたり(それでもデートはしていた)、化粧を薄くしたりした。
彼が露出の少ない服を着てほしいと望むから、デートのときくらいは…など努力もした。
それなのに、彼は全然わかっていないし、訳のわからないことしか言わないので、藍は冷めた。
せっかくの20歳。
楽しくて、ニコニコしてる恋愛したいもん。
こんな人は要りません。
ブログに書けるようになったから、もう藍は大丈夫。
微塵の未練もありません。