こんにちはリトマナです

こちらのサブブログでは今年はじめての更新になります

今年もよろしくお願いいたします


今回からはしばらくの間、2016年から現在も尚書き進めている小説指原莉乃のリライトバージョンを投稿していきます


小説指原莉乃、

基本的にこの小説はフィクションですけど

AKB48を題材にしたパラレルワールドとも言えて

リアルと想像の狭間を描くアイドル達の汗と涙の物語

イメージとしてはそう考えていただければいいかなと。


 

内容は具体的にはAKB48グループの2016年からその後をフューチャーしてます。

AKBの歩んだ軌跡もなぞりつつそこに想像を働かせて(妄想とは言わないw)

あれやこれやと語っていきます。

そして一番良く誤解されるタイトルについて

指原莉乃はあくまで看板で象徴的にモチーフとして取り上げているだけでこの物語のヒロインではありません。

 

私自身、彼女に対して敬意はありますが好意はさほど多くはない。

これが私のブログ小説で指原莉乃を語る上での基本的スタンス。

指原莉乃の現役時代、彼女に対してはAKBの未来の為に、親しみと敬意を保ちながらも厳しい目で見守っていくことが必要だと考えてました。

 

努力がなおざりにされるAKBであってはならない

ダンスと歌というAKBの基本に汗を流す子たちに光が当たらない

そんなAKBとはなんなのか。


そこに振り向かないで、指原莉乃をアイドルモンスターに仕立てあげた

”あなたち”に今一度AKBを省みてもらいたいと。

私はさしオタでもアンチでもない、ただのゆいぱるゆるゆる推しです。

在宅ライト侮るなかれ、ライトなファンでないとわからないことが沢山あります。俯瞰でないと物事の本質は見えません。

 

「私のAKBはもうないような気がする」


今はもう野に下った渡辺まゆちゃんが言ったこの言葉に

さしこ自身が涙を流し、

汗と涙をいっぱい流したメンバーが報われるような、

そんな小説指原莉乃を描いたつもりです。

リライトとは名ばかりのメッセージを添えただけの再投稿になるかもしれないけど

そこは、さしオタもアンチもライトもヘビーも関係なく、

みんなで明日のAKBを考えていけるような小説になっていると思います


前置き長くなりました、それではご覧くださいませ










 



小説指原莉乃第一章 卒業勧告 リライトversion

『いいのよ私はAKB なんか無くったって




              


 ☆☆☆


 

 


 

2016年6月18日 ~ 新潟HARD OFF ECOスタジアム

「やっぱ、私がいない方がAKBらしいわ、綺麗だもん、面子が」
 

観客席から見上げる、ぱるるの笑顔も総監督横山の誇らしげな表情も今の指原には遠い世界のように思えた。





~遡ること、選抜総選挙一週間前



《私はもうバラエティ番長でいいわ ノンタイトルの方が性に合ってる 
負け惜しみじゃないよ 人は納まるところに納まるのが一番いいのよ 指原の総選挙バブルはもう終わり それでいいじゃん 》



前年の女王、指原莉乃はAKB総選挙が始まる直前、突如、twitter上で謎の呟きを残す。
翌日、AKBからの正式発表で、その呟きは指原なりの総選挙棄権の意思を示したものであることがわかった。

指原莉乃が世代交代を叫ばれるなか挑んだ2016年のAKB総選挙、中間速報は前年からおよそ半減の18000票。
女王の二連覇への道は思わぬ意外ともいえる滑り出しとなった。
さしこの悪運もここまで、いや彼女の地力は桁違い、本選では必ず巻き返すはず。メディアやネットでさまざまな憶測が叫ばれるなか、総選挙本選一週間前に
衝撃の発表がなされる。

「指原莉乃は第八回総選挙を棄権。なお投票総数は本人の希望により封印」

これは敗けを見越してのさしこの勝ち逃げ、運営と共謀か、

AKBの凋落もここに極まれり

翌日のスポーツ紙には指原のみならずAKBグループを批判揶揄する見出しが躍った。

「棄権するのなら、もっと皆さんに納得してもらえるかたちでしてほしかった。さしこのこのタイミングでの棄権はありえないし、認められない。AKBの正義を問われても仕方がない彼女の行動には強い生き道理さえ感じる」 
この横山総監督のコメントに指原はその夜のtwitterで即座に反応する。

「何言ってるかわかんないわ、由依ちゃん。私はずっと言ってきてるじゃない、総選挙は嫌いだって。棄権は私のなかでの暫定事項、秋元先生も承知のはずよ。それより由依ちゃんさぁ、なんか勘違いしてるよ、
AKBの正義ってそもそも何なの。あんただけだよ、未だにそんな事言ってるのは。少なくとも私にはない ていうか、正義がどうのこうの言う前に、いいのよ私はAKBなんか無くなっても、それが自然の流れであれば受け入れる。そうだよ、正義とか責任感なんて見てないよ私は。だって仕方がないじゃない、これが私なんだから、これが指原莉乃なんだから そうやって勝って来たんだよ、指原莉乃は。」

もはやそれはAKBに横山由依にとって見過ごせない事態に発展していた
横山新総監督が思い描くAKB48の理想、みんなは一人の為に一人はみんなの為にを逆行するような指原の所業、そしてその言動。

もしかしたら横山由依は戦うべき相手を間違えているのかもしれない。とてつもないものを相手にしているのかもしれない。けれど選択の余地などもう横山にはあろうはずが無かった。

横山の後ろにはそれがたとえAKBの神様であろうと怪物指原さしこであろうと横山は突き進むしかなかった。

 

 

 

「指原莉乃の及ぼす影響はメンバー内においても対外的においても計り知れない。そのことを彼女に分からせる。AKB総監督の名において 」

翌日、横山による指原莉乃への最後通告がSNSを飾る。
それは後に語り継がれることになる、いわゆる指原横山第一次戦争の
始まりでもあった。

 

 

 

 

          

 

           ※※※ ※※※

 

 

 

 

 
梅雨の朝には珍しい初夏を思わせる陽光がバスルームの窓いっぱいに広がっていた。

水圧をMAXにセットしバストラインからウエストラインそしてヒップラインにかけてやさしく撫でるように丁寧にシャワーをかけていく。
お気に入りのジェット水流が心地好い朝の目覚めを彼女の白い肌に伝えていく。

総選挙を三日後に控えた横山由依の朝はいつものシャワータイムから始まっていた。
シャワーを浴びながら鏡に映る自分をチェックするのもいつもの日課。
ここ数年、懸命のダイエットでそぎ落とした由依の脂肪は幸いにも未だ復活はしていない。
「AKBはくびれが命、けど私らにはもっと大切なもんがある。それを今から取り戻す」

横山は不安になればなるほどシャワータイムが多くなる。
それは研究生時代から続き変わることはない

慣れぬ東京でひとり京都を想い泣き濡れた時も
昇格までの辛く切ないあの夜も
総監督指命で心が揺れ動いた時も

降り注ぐ水流に身を任せると不思議と気持ちは落ち着いた
焦燥に駆られる自分を静めて最善の選択ができるように思えた。
移り行く時は過ぎても、それは由依にとって大切な儀式。
それは今もそしてこれからも変わらない。

 

 

 

 

 

 

 

6月12日早朝 全国に衝撃が駆け抜ける。横山由依の反乱


《  今AKBは本気で変わろうとしている

見違えるほどスタイリッシュになった島田晴香、もう誰にも彼女をジャイアンとは呼ばせない。
大家志津香のダイエットの成功は圏外でもがく卒業予備軍を
目覚めさせる。 
伝説の一期、峰岸みなみはなりふり構わずライザップで最後の勝負に打って出る。
島崎遥香は長引く喘息を小さな胸にしまい込み塩対応返上を高らかに宣言した。
これもそれもメンバー達のAKBの生き残りをかけた決意の表れ.。

日本のアイドルグループは今や群雄割拠の状態。邦楽エンターテイメントの下剋上はもうそこまで来ている。AKBのひとり勝ちはもはや神話になりつつあることをメンバー個々が強く強く自覚する。
私達は遅きに失っしたのかも知れない、みんなに奢りがあったのかもしれない。
けれど今彼女たちは必死にもがき苦しみ答えを見出だそうとしている
プライドをかなぐり捨て懸命にAKBブランドを守り抜こうとしている

そんな時に貴女という人は・・・

みんなが明日を目指しみんながひとつになろうとしている今、あなたは何を考えているの、指原莉乃
ひとりひとりの夢や想いを省みることなくただただ自らの保身を図ろうとしている貴女。

AKBを自分の成功へのひとつのアイテムとしか考えない、そんな貴女を私は認めない。そんな指原莉乃を私は許す事ができない。

AKBのメンバーと全てのAKBを愛する人の為、そしてAKBを夢見る姿き物言えぬ少女達の為、貴女がAKBを去る事を強く望みます。

わたし横山由依は総監督の名において、ここに指原莉乃に卒業を勧告します 
        
        2016年6月12日 AKBグループ総監督 横山由依 》


これは6月12日付けの朝刊全紙に横山自身の私費を投じて掲載した全面広告の全文である。

寄らば切る、AKBのもののふが低く静かに唱えた咆哮。
それはAKB48の終わりの始まり。 
横山由依の孤高の戦いが始まった。

             ~to be continue