皆さんが、全く初めて民法というものに接した時、どんなアプローチが良いのでしょうか?

あるいは各種資格試験を受ける際には、どうしたらよいのでしょうか。

教科書も大きく二手に分かれます。

「パンデクテン方式」を採用する教科書と、取引関係に着目した教科書です。

1.パンデクテン方式の教科書の造り

そもそもパンデクテン方式とは、何?ってお話ですが、

==以下、Weblioより引用==
パンデクテン方式(パンデクテンほうしき)とは、民法典において、一般的・抽象的規定を個別的規定に先立ち「総則」としてまとめることにより、法典を体系的に編纂することに主眼をおいた著述形式である。日本の民法典は、パンデクテン方式によって構成・記述されている。
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正直、ピンとこないですね。

よく使われるのは、例えば民法ですと、条文を1条から1044条まで、順を追ってゆくような体裁の本です。

すると、自然に次の様な流れで理解できます。



2.取引関係に注目する教科書とは?

取引関係に注目した教科書で、著名なものとしては東大の内田貴教授がお書きになったものなどが有名なのですが、



民法のジャンルで分けるなら、実際のこの取引の条文は後の方に出てくるのですが、条文の順番に沿って説明すると、肝心などんなところで条文を使うのかが非常に見え辛くなります。

よって、著述の順番がパンデクテン方式の教科書とは、かなり異なります。

①パンデクテン方式
メリット:条文の順番に沿って記述しているので、体型的に頭に入ってくる。
デメリット:最後まで勉強しないと、民法典の構造が見え辛い。

②取引関係に注目した場合
メリット:一番最初に実際の取引を提示してみせることにより、民法の構造が非常に分かりやすい。
デメリット:六法を引いてみると分かりますが、民法のあっちこっちへと条文が飛ぶため、合わない方には合わない。

最終的には、全体像が頭に入った状態で試験に臨むわけですから、御自身の使いやすい教科書を選べば宜しいのでは?と思います。