「勇気ー!!ちょっと来てー」
宏光さんと話しているとどっかの部屋から大きな声で太輔の声が聞こえた。
「ちょっと待って!今、宏光さんと話してるから」
「あっ、いいよ。行ってやって」
宏光さんが笑顔で優しく言った。
「はい。でも、早く着替えて下さいね!風邪ひいちゃいますから」
私はそれだけを言うと太輔が呼んでいるところに行った。
「もぉー何?」
「何怒ってんだよ。それよりさ見てみて、俺らの部屋!」
太輔が嬉しいそうにドアを開けた。
「可愛いっ!!てか、ベッド狭すぎなんだけど…」
「当たり前だろ、俺と勇気は夫婦なんだからしかも、シングルだぜっ」
「///バカっ」
まだ夫婦というフレーズに慣れていない私。
私の名字が北山勇気になったことも全然実感がわかない。
「なーに照れてんだよ。勇気可愛いー!!」
そう言ってだんだん太輔の顔が近づいてくるーーー
「あー!!太輔兄ちゃんが勇気を襲ってるぅー!!」
あとちょっとってところで健永くん高嗣くんに邪魔されてしまった。
邪魔されたっていうより恥ずかしい!!
「誰が襲ってんだよ。夫婦だし当たり前なの」
相変わらず太輔はエロい発言を堂々としている。
「勇気っ!下でお母さんが作ったクッキー食おうぜ。」
健永くんが私の右手を引っ張り、高嗣くんが私の左手を引っ張った。
何か疲れたー。
リビングに行って渉さんが入れてくれた紅茶を飲んでゆっくりしていた。
「裕太ーおじいちゃんのクッキーあげるよ。」
「いらねぇよ。勇気さんのやつちょっともらうから」
「おい、勇気のものは俺のものって決まってんだよ。」
「太輔兄ちゃんめっちゃ自己中じゃん!」
「裕太兄ちゃんもだーめ。勇気のものは俺と健永ののだから」
さっきまでは静かに休憩出来ると思ったのにまた、騒がしくなった。
「うるさいっ!勇気ちゃんのものばっかりとるんならお前ら2階上がってろ!」
渉さんがあまりのうるささにキレてしまった。
「どうしたんだよ大声出して」
宏光さんが渉さんの声に反応したのか着替えた服でリビングにきた。
「勇気、部屋行こう。」
太輔は宏光さんをチラッとみるとさっさとコーヒーを飲み終えて部屋に行った。
「ちょっと太輔っ!!渉さんごちそうさまでした。」
私は紅茶のカップをシンクに置くと太輔を追いかけた。
「太輔ー。ダメじゃん、ちゃんと宏光さんと話さないと」
「いーんだよ。あんなダメな親父ほっとけば」
そう言って私に背を向けてベッドに寝転んだ。
……私は太輔の隣に寝転んでギュッと抱きしめた。
私と太輔が出会ったのは今から6年前で私も太輔も20歳の頃の大学での話。
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