東日本大震災で亡くなり身元が分からない県内の遺体の数が27日、99体となった。一方で、行方不明者数は依然として1千人を超えている。最近では遺体の収容が減っているうえ、「遺体」と数えない骨片や遺体の一部だけが見つかるケースが増えてきたからだ。
遺体の身元確認は当初、所持品の免許証などから直接家族のDNA型と照合して一気に進んだ。その後も、遺体の似顔絵を公開して得た情報を元にDNA型を照合するなどして、身元判明につなげてきた。
それでも行方不明者の数は、8月末現在で1394人にのぼる。ただ、DNA型で不明者のものと確認できた骨片や遺体の一部を、家族に返しているケースがある。これまでに見つけた骨片約100片のうち約40片を返したという。
しかし、警察は頭部が見つからない骨片は「遺体」に数えない。同じ人の骨が何度も見つかる可能性があるため、県警も骨片の身元が分かっても行方不明者数を減らさないという。
県警によると、昨年末ごろから遺体の収容数が月1~6体と減り、骨片や遺体の一部だけ見つかることが増えてきたという。「今後は骨片を返す作業が増えていく」と県警身元不明・行方不明者捜査班の金野芳弘検視官は話す。
ただ、骨片は似顔絵のように広く情報を集めることが難しく、身元判明まで長い時間がかかる可能性が高い。一人の骨片が別々に見つかることもあり、2度3度にわたって同じ家族に返したこともあるという。金野検視官は「骨片と照合するために、行方不明者のDNA型が採れる資料を集めるなど、時間の経過に合わせて、身元特定につなげる作業を変えていく必要がある」と話す。(高津祐典)
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