地球防衛軍 ベルカ公国司令部 -5ページ目

mission74 死地


12月15日 17:59 沿岸部



俺達は敵の増援部隊により、本部を放棄。

撤退せざる負えない状況まで陥ってしまった。


ここまで来るまで何人かの仲間が戦死。


インベーダー侵略前までは150人ほどは居たが、今居るのは50人に満たない人数。


本部の地下へと避難していた市民の事も心配だ。

正司からは膨大なECMでインベーダーに認知されない様に聞かれているが、心配過ぎる。






「…生き残ったのはこれだけか…」


周りを見ると、数人の隊員。結城博士とヴァグナのおっさんは新たな武器を作る為に共に付いて来た。

秋根達数名の研究員と隊員は副司令の黒崎指揮の下、市民の守護に当たっていた。


気付けば時間は夜を回っていた。

この時間帯に奴等からの襲撃は痛過ぎる。


ただ思った事は奴等が夜襲撃する回数が少ない様な感じがしたが、気のせいだろうか…?





「正司!これからどうすんだ!?」


俺は津川浦まで逃げる理由を知りたくなって仕方が無かった。


「…それは着いてから教える。」


とにかくもう夜だ。早く到着しなければ危ない。オマケに今は夜だ。夜襲は物凄く痛過ぎる。






「…おい。レーダーに反応があるぞ!」


レーダーを見ると反応が三つ。


何でも見通せそうな楡野が居ないから目視で状況を見る事ができない。






《目標を捕捉。奴等は俺達の網に引っ掛かった。》


《相手を見くびるな。奴等は凄腕揃いだ。》


《今が攻撃のチャンス!》


敵機は中核からレーザーを放出した。


「うわぁ…!」


レーザーは地上に直撃して炸裂。近くに居た隊員二名は負傷した。


「今のレーザー…サイ・ブレード並みの爆発だったぞ!」


「レーザー来るぞ!避けろ!」


隊員の殆どは散開して武器を構えながら周囲を見渡した。


「うわぁ…」


隊員の一人はレーザーによって戦死した。


「周囲を見渡せ!何処かに敵が居る!」


「正司。レーダーには三つの反応がある。」


「敵のロボット部隊か…?」


「三機しか居ない。恐らくそうだ。」


俺はライサンダーZのスコープで赤い反応の場所へと狙いを定めた。


「ディロイか…」


すると奴は中核から雷を放った。


「ぎゃあ…」


隊員一人の胴体が飛び散った。勿論戦死した。


「…消えろ!」


ライサンダーZの引き金を引いて敵の中核を攻撃。本体は火を吹いて落下、爆発した。


残りは二機。相手はディロイである事が分かり、俺達は奴等の追撃に遭ってる事に気付いた。


「敵反応が増えた!?」


レーダーを確認すると海側と山側にそれぞれ群れの反応。


「くそっ…」


俺は最も脅威になるディロイを遠くから狙撃。中核を攻撃した。

海側を見ると金色甲殻虫が既に上陸。大量の酸を放出して来た。酸を浴びた仲間達は重傷を負ってしまった。


「こいつ等…」


「時也。後ろの害虫は私達で相手しよう。」


瑠璃華はマスター・レイピアで金色甲殻虫を蜂の巣にする。さらに大量の酸が来る事を察知してPEユニットで素早く右に退避する。

俺はスパローバスターを二丁持ち。さらにAS-DDで追加攻撃。群れの一部を駆逐した。


「目の前は紅色甲殻虫だ!」


「おいおい。俺達でどうにかしろってか…?」


「怯むな!奴等の足は遅い!遠距離攻撃で駆逐するぞ!」


晴斗はハーキュリーで紅色甲殻虫を攻撃。それに続いて隊員達はゴリアス-SSS、ゴリアス-EMで攻撃。さらに霧香はエンドオブアースで巨大生物の侵攻を阻止する。


放たれたレーザーは紅色甲殻虫の硬さを低下させる。


「こちらに到達される前に奴等を狩れ!」


隊員達は武器で巨大生物を攻撃し続けた。






金蟻…前回よりも硬さが増してる…

俺はスパローバスター二丁持ちで金色甲殻虫を攻撃する。瑠璃華もマスター・レイピアで大半の巨大生物を殲滅。

だが、敵が放つ酸の量が多過ぎて避ける事は出来ても喰らってしまう。俺と瑠璃華のアーマーは損傷した。


さらに噛み付こうとした敵に対して日本刀でカウンターを掛けた。刃は口を斬り付けた。


瑠璃華はイクシオン9WAYで巨大生物を攻撃。硬さが増してるせいで倒すのに少々時間が掛かった。

その後も巨大生物の攻撃は激しく俺達のアーマーは完全に破損してしまった。


「…こいつ。早く何とかしないと」


俺はともかく瑠璃華はこれ以上喰らったら重傷だ。





俺はスパローバスターで三匹の巨大生物を倒した。敵の数は残り少ないが、油断はできない。


「こいつ等…」


俺達は息を切らし、素早く動こうとすれば苦しさが増す。







一方晴斗達は紅色甲殻虫を迎撃してるが、倒せたのは七匹程度で未だに群れを成している。


「駄目です!こいつ等徐々に近付いて来ます!」


「後退しろ!後ろに下がりながら引き金を引き続けろ。」


晴斗は後ろに下がりながら攻撃を指示をするが、


「後ろは金色甲殻虫の群れで下がれません!」


後ろは金色甲殻虫の群れで、奴等の酸を浴びてしまえば一溜まりも無い。


「一番後ろの奴等は金色甲殻虫の群れをやれ。今なら可能だ。」


隊員二名はハーキュリーで金色甲殻虫を攻撃した。


『こちら東城。援護してくれた隊員。感謝する。』


こうして金色甲殻虫は掃討され、時也と瑠璃華は紅色甲殻虫掃討に参加した。





一方正司は最後の一機であるディロイを相手にしていた。


《俺に単騎で相手しようとは、無謀も良いものだ。》


ディロイは機体のハッチを開けてレーザーを放射して来た。正司はレーザーから逃げ、レーザーは正司を負い掛ける。

正司は装備していたSG-99MRで中核を攻撃するが、放たれた弾薬は電磁防御により散って行った。


《俺の攻撃は何も受け付けない。諦めろ。》


正司は躊躇いも無くゴリアス-2、AS-99Dでディロイを攻撃した。


《解らない様だな。》


素早い動きで尚もディロイに攻撃を仕掛ける。


《小賢しい…いい加減潔く殺されろ!》


ディロイはサンダーボウに匹敵する程の電撃を発射するが、全て避けられてしまう。

さらに正司は足に装備してあるジェットブーツで飛び上がり、身体をディロイの中核付近まで接近して、




バキ・・・


正司は日本刀でディロイの中核を突き刺して破壊した。途中電磁波が正司を襲うが、大事に至っていない。


「俺を相手したのが間違いだったな。」





~時也視点~


俺達は金色甲殻虫を掃討し、晴斗達が相手してる紅色甲殻虫の相手をする事になった。


「お前達、アーマーがボロボロだぞ!」


「どうって事ない。迎撃に参加する。」


「駄目だ!お前達二人は負傷した連中を連れて先に津川浦へ行け。」


「あぁ!?」


「奴に噛み付かれれば即死だぞ!」


「…分かったよ。」


俺達は仕方なく負傷者を連れて先に津川浦へ向かう事にした。






数分後、


「ここを抜ければ津川浦だ。」


俺達は負傷者を連れて津川浦へと向かっていた。


「レーダーに反応…?」


近くに居た玲奈がレーダーを見た。俺もレーダーで確認すると海側から敵群が接近して来るのを確認できた。


「時也さんは皆を連れて先に行ってください!」


「玲奈!お前一人じゃ…」


「負傷者の面倒は誰が見るんですか!?皆を連れて早く行ってください!」


「…くっ」


俺の心には悔しさが湧いて来た。


「時也…今は玲奈ちゃんの言うとおりに…」


「玲奈…」


「何も言わないでください。」


俺その言葉を聞いて玲奈を置いて先に向かった。





~玲奈視点~


私は時也さん達を先に向かわせて私自身は一人で敵の迎撃をする事した。


「来るなら来い!」


私はイズナーEカスタムを構えて迎撃態勢に入った。


敵の姿が視界に入り、武器を奴等に向けた。敵は鎧バゥ。

私は鎧バゥに対して攻撃を行った。銃口から放たれた雷は先頭の鎧バゥを襲い倒した。さらに死んだ鎧バゥに着弾後は慣性によって違う方向へと雷は動き、別の鎧バゥに着弾した。


すると一匹の鎧バゥが勢い良く飛び上がり私に対して糸を放って来た。


私はレーザー・チェーンソーで宙に浮いている鎧バゥを糸諸共切り裂いた。敵はレーザーによって焼かれた痕が残り死滅した。


さらに接近して来る鎧バゥの群れに対して光の大検でお見舞いしてやった。

また、背後から糸を飛ばそうとした奴に対してナイフを投げ付けた。敵は怯み、イズナーEカスタムで追い撃ちを掛けた。


私は一対多で戦闘を繰り広げていたが、今の戦闘で体力が消耗してしまう。

敵には強力な鎧が備えられて簡単に倒す事が出来ない。


すると敵は私が疲れて少し休んでいる所に隙を突いて糸を飛ばして来てその糸が私の手首に絡まった。


「くっ…放して…!」


糸が腕に絡まれても武器の引き金を引き続けた。だけど持っているのにも限界が来てその武器を手放してしまった。


(残ったのはレーザー・チェーンソーだけ…これでどうにかするしかない…)


私は残った武器で敵群を倒す事にするが、状況から見れば不利。

だけど今倒さなければいけないと思う…







「うあああああああぁぁぁぁぁ」


私は武器を大きく振り下げて攻撃を仕掛けようとしたその時…






「うっ…」


奴等が放った糸が私の体に付着した。それでも構わず出来るだけ武器を振り下ろした。


目の前の敵は倒せたけど、別の敵がまた糸を放って来た。大量の糸によって粘り気がさらに増して身動きが出来なくなってしまった。


「くっ…うっ…身動きが…」


急に足を引っ張られて私は地面に倒れた。


「ここまで…なの…?」


気付けば周りに蜘蛛の集団。私は袋の鼠だった。


「ぐっ…ぁぁ…」


急に首を絞められた感じがした。


(嘘…私を絞め殺す気…?)


首を絞める正体が糸だった事が解った。奴等は私を窒息させようとする。


「かぁ…ぁ…」


(何て汚い知能を…息が出来ない…)


息が出来ない所か、悲鳴を出す事さえ出来なかった。


(私は…皆の仇を…取るまでは…)


意識が朦朧として視界が霞んで来た。ここが限界か…








「…!?」


すると誰かが私の目の前に現れたのが感じられた。


「この子は…殺させはしない。」


声は勿論女性の声。これだけは完璧に聞こえた。


「げほ…がはぁ…」


締め付けられてた首が解放されて私は咳を起こした。そして息をして新鮮な酸素を吸った。


「大丈夫か?玲奈、もう大丈夫だ。」


今度はまた別の人の声が聞こえた。


「Y…?」


「ここは俺達に任せろ。お前は眠ってろ。」


すると私は意識を失った。







「大丈夫か!?玲奈!?」


目が覚ますと、そこには時也さんが居た。


「時也さん…私は…」


「お前は糸に絡まれてる所を晴斗達に発見された。」


「あの…鎧バゥは…?」


「晴斗達が見つけた時には既に片付けられていた。」


鎧バゥはもう居ない…?そうだ!


「誰かが私を助けてくれた。」


「誰か…?」


「二人共聞いた事ある声で、一人はYだって事が解った。」


(Y…まさか…!?)


「それより時也さん…ここは?」


「津川浦。民宿ゆうきだ。」


「民宿…?」


「瑠璃華の叔父さんが経営してる民宿だ。」






~晴斗視点~


俺達は、本部を放棄して津川浦まで逃げて来た。


そしてここには…













「ようこそ。津川浦へ…」


そこには武装した瑠璃華の叔父さんが待っていた。


「おっさん、何で貴方が武装してんすか?」


「話は明日、聞こうじゃないか。晴斗君。」




to be countinue