mission74.5 レジスタンス
12月16日 9:22 民宿
「菊乃ちゃん…!」
霧香は急いで病室(と言うより座敷)に向かった。
病室に居た菊乃は霧香に気付いて一目散に彼女に抱き付いた。
「菊乃ちゃん…無事で良かった…」
霧香は菊乃の背中を優しく摩り、彼女を落ち着かせた。
「彼女、随分懐いてるんですね?」
二人の光景を見ていた零歌が声を掛けて来た。
「菊乃ちゃんは、巨大生物に襲われていた所を私が助けたの。それ以来彼女は私の傍に居るの。」
「何か、先輩が本当のお姉さん見たいですね。」
「うっ…」
零歌の一言によって霧香は動揺の素振りを見せる。
「お姉さんなんて…」
「どうしたんですか?」
「いや、何でもない…」
俺達は部屋へと向かった。その部屋には瑠璃華の叔父さんが待っていた。
「皆、集まったな…」
「叔父さん!これはどう言う事ですか!?」
一番初めに喋って来たのは瑠璃華だった。この中では彼女が一番聞きたがっている。
「・・・・・」
「黙ってないで喋ってよ!」
瑠璃華の要求で、叔父さんは遂に口を開いた。
「俺は、元々はEDFの大佐だ。」
その場に居た全員が黙り込んだ。さらに瑠璃華は顔を下に向けて…
「叔父さんが…EDFの大佐だったなんて…」
そう口にして彼女は再び黙り込んだ後、急に部屋から出て行った。
「…叔父さん。」
「あれ?そう言えば正司居なくね?」
周りを見渡すと集まらなければならない正司がここに居ない。
「確かに…司令官が居ないのは物凄く違和感が…」
「まさか…」
叔父さん(以降は大佐と呼ぶ事にする)は何か呟いた。
「俺の奥さんに拳銃突きつけられながら尋問や制裁を受けてるだろう…」
ちょっと待て!拳銃突きつけられて尋問と制裁!?アイツが…!?
~真二視点~
俺は、恐ろしいものを見てしまった。
その光景をもう一度目に焼き付けるべく、襖を開けた。
本部の司令官が瑠璃華の叔母さんに正座させられてさらに拳銃を突きつけられています。
「ねぇ正司君。貴方戦場に出たって本当?」
「あ…はい。出撃しました。」
「本来司令官は本部から無線で指示する役なのに…君はどうして出撃したのかな~?」
「あの…その…」
どうした司令官!?冷静沈着で俺達に罠を嵌める司令官の器は何処へ行ったんだ!?
「そう言えば私が正司君にこうやってお仕置きするの十年ぶりね?」
十年ぶり…?
確か十年前はクーデター戦争が発生した年。
「よく貴方が無茶してお仕置きしてあげたわよね?」
無茶…確か時也が戦闘中無茶していたな…
「うふふ、司令官まで出世した貴方が、途中で引退した私に頭が上がらないなんてね♪」
瑠璃華の叔母さんは立ち上がり…
「お仕置きが必要だね♪」
不適な笑みを零して司令官に近付いた。
ここから先は説明がやり難いので読者方の想像でお願いします。
~玲奈視点~
私は海岸で今後の戦闘に備えて特訓をしていた。
PEユニットを作動させ、空へと舞い上がった。前に進み、後ろへと下り、能力を活かして自身の機動力を試す。
さらに攻撃された時に備えて避ける練習を何度も繰り返す。
それを何度も繰り返して私は特訓を終わらせた。
「ふう…」
私はPEユニットを作動させて早く民宿へと戻った。
するとそこに瑠璃華さんが海を眺めて立ち尽くしているのを目撃した。
「瑠璃華さん。そんな所で何してるんですか?」
私は彼女に声を掛けた。だけど瑠璃華さんは返事してくれなかった。
「一体どうしたんだろう…?」
私は顔を覗き込んで見た。
瑠璃華さんは若干微笑んでいた。
「瑠璃華さん?」
「えっ…?あっ、玲奈ちゃん!?」
瑠璃華さんは驚きの表情で私に顔を向けた。
「どうしたんですか?驚いた顔をして…」
「玲奈ちゃん…聞いてくれる?」
「えっ…あっ、はい。」
「実は…」
「叔父さんが元EDFの大佐だったの!」
瑠璃華さんは喜んだ表情を浮かべてその表情を崩す事無く私に向けて来た。
そしてここで解った事は瑠璃華さんの叔父さんが元EDFの大佐だった事。
「叔父さんがEDFだった事に喜んで…」
「当たり前じゃない!私の親戚がEDFの大佐で喜ばないなんて可笑しいよ!」
すると瑠璃華さんは喜びながら民宿へと戻って行った。私はそれを唖然と見るだけだった。
こうして、私達はある場所へと集められた。そしてここに40代らしき男性が姿を現した。
「皆。本部からの撤退。ここまでの道のりご苦労だった。」
その人はEDFとは違うアーマーを着て私達の前でその身を曝け出した。
「先ずは紹介をしよう。私はレジスタンス軍の主導者の結城真之だ。」
この人が…瑠璃華さんの叔父さん。
「念の為、この組織の内容を簡単に説明する。
この組織は今のEDFに嫌悪感を抱き、密かに革命を起こす為に動いている組織だ。
だが、インベーダーの侵略により革命は一時断念。今は君達と同じ地球を守る活動をしている。」
この組織の本来の仕事は今のEDFを変える為に組織された小規模な組織だった。
でも、一体今のEDFはどうなってるんだろう?
「君達にはここに武器弾薬を用意してある。」
すると一人の男性が箱を持って現れた。
「この弾薬は十年前、クーデター軍が用いていた物資だ。今は我々が奪取して、ここ津川浦に兵器ごと封印していたものだ。」
ここの武器弾薬は、人類に残された希望だった。
「はは、ようやくオアシスが見つかったな。」
「ひっ…!」
突然後ろから時也さんが声を掛けて来た。
「時也さ~ん。ビックリしましたよ~…」
「ははは、お前の後ろ姿を見たら驚かしたくなったよ。」
「…時也さんは意地悪です。」
私の武器は弾薬は必要なくエネルギーでどうにか出来る。
他の隊員達は武器弾薬で戦う事を強いられる。
こうして今後の準備は整った。
敵は恐らく、大軍を成して徐々にこちらへ近づいてるだろう。
to be countinue
次回 灼熱 業火の如く迫り来る群れ