合わない靴を履いていると、足の骨格が崩れて、外反母趾など足のトラブルばかりか、腰痛や膝痛、肩こりを招くことになり、糖尿病患者は下肢の切断を招くリスクもあるといいます。
“健康長寿は靴で決まる”(2018年10月 文藝春秋刊 かじやま すみこ著)を読みました。
人生100年の超高齢社会では足に合った靴を履くことが健康長寿の鍵となります。
そのため、靴の悩みがある人はもちろん自分はこの靴で大丈夫だと思い込んでいる人にも正しい靴の履き方や選び方をお伝えしたいということです。
いちばんの懸念は、こうした事実を知らない人が多すぎることです。
靴を、身体を支え、歩行を助けるツールだと捉えた場合、日本人の大半は間違った靴選びをしていると言っても過言ではありません。
かじやますみこ氏はノンフィクション作家、放送作家で、神戸大学卒業後、テレビ局制作部勤務を経て、ニューヨーク大学大学院で修士号を取得しました。
”人生100年、自分の足で歩く””長く働けるからだをつくる”などの著書があります。
健康とは、からだに悪いところがなく丈夫で、精神の働きやものの考え方が正常なことです。
無病息災という言葉もあり、無病は病気にかかっていないこと、息災はもとは仏の力によって災害・病気など災いを除くことで、転じて、健康で元気なさまをいいます。
長寿は寿命の長いことで、別に長命、長生、長生きという言葉もあります。
長寿祝いには、61歳の還暦、70歳の古希、77歳の喜寿、80歳の傘寿、81歳の半寿、88歳の米寿、90歳の卒寿、99歳の白寿、108歳の茶寿、111歳の皇寿があります。
厚生労働省が公表している調査結果によると、平成28年時点での日本人の平均寿命は、男性80.98年、女性87.14年となっています。
健康上の問題に制限されることなく日常生活をおくることができる期間のことを健康寿命といい、平成25年時点での日本時の健康寿命は、男性で71.19歳、女性で74.21歳でした。
平均寿命が延びたことで、高齢者像は大きく変化しました。
社会活動や地域社会との関わりを積極的に行う生涯現役と考え、年をとっても自分のことを自分で行うという各々の価値基準を持つ高齢者が増加しました。
さらに、健康への意識を高める高齢者も増え、生活習慣病による受診率も増加しています。
ところで、著者が靴を見直すきっかけになったのは、交通事故に遭ったことだといいます。
歩行中にうしろから来たクルマにはねられて、大腿骨のつけ根を骨折し、股関節をまるごと人工のものに入れ換える手術を受けました。
手術はもちろん、そこから1年以上に及んだリハビリも苦難の日々でした。
立つこと、歩くことはもちろん、座ることさえ満足にできません。
こうした経験を経て、骨や筋肉について深く考えるようになったことが、本書を書く動機にもなったといいます。
靴の選び方を誤り、合わない靴-きつい靴はもちろん、大きめの靴もNG-をはいていると、足の骨格の崩れを招き、外反母趾や巻き爪など、足のトラブルにつながるといいます。
足はからだ全体を支える土台なので、足ばかりか腰痛、膝痛、肩こりを招いてしまいます。
そして年をとり筋力が衰えてくると、歩行や日常生活にも支障が出て、最悪の場合、寝たきりの引き金になってしまいます。
著者は、交通事故による股関節の手術とリハビリを経て、足と靴の健康に目覚めたといいます。
足病学の知見を取り入れ、間違いだらけの靴選びと、自分に合った靴を見つけられない現状に警鐘を鳴らしています。
世界最古の革靴は、2008年にアルメニアの洞窟で発掘された、推定約5500年前のものだそうです。
何らかの履き物を履く習慣は、それよりもはるか以前にはじまっていて、4万年前のヒトの化石にも、靴を履いていた形跡が認められるようです。
今も昔も、靴は足を守り、歩行を助ける、生活に欠かせない道具なのです。
そして、現代の我々は、古代人には想像もつかなかったであろう長寿の時代を生きています。
ヒトが生存するためには、自分の足で立って歩くことが非常に重要です。
つまり、未曾有の長寿時代を生き抜くには、靴を見直し、足を長持ちさせることがとりわけ大切になります。
正しい靴を選ぶためには、自分の足の正しいサイズを知っていることや、ワイズと呼ばれる足の幅や、太さも重要なのです。
ワイズは、足の親指と小指の付け根にある骨の出っ張りをぐるりと囲ったサイズのことで、日本では足囲といもわれます。
靴の裏などに表記されているEやEEなどの記号が足囲であり、日本ではJISで決められた幅、細い方からA・B・C・D・E・EE・EEE・EEEE・F・Gがあります。
しかし、サイズを測れば問題解決というわけにはいきません。
靴売り場には限られたサイズしか売られていないため、自分にぴったりの靴、ラクに歩ける靴を探しているのに、そのニーズが満たされないのです。
紐靴の紐をほどかずにそのまま足を入れる、
スポッとかかとが抜ける靴をまあいいかと思って履いてしまう、
靴ベラを使わずかかとを踏みつぶすようにして革靴を履く、
今日はいつもより歩くからラクな靴にしようと大きめの靴を履いて出かけたりする、
どれかひとつでも自分に当てはまったという人は、注意が必要であるということです。
これらはすべて、やってはいけないことばかりです。
履いている人の健康に悪影響を及ぼす可能性のある、危険な靴の履き方、選び方なのです。
靴が健康を害するなんて、ちょっと大げさじゃないでしょうかか。
そんなことはありません、合わない靴は足の骨格の崩れを助長し、外反母趾や陥入爪=巻き爪など、さまざまな足のトラブルにつながります。
足は身体全体を支える土台で、ひずみが腰や膝、股関節の負担となり、加齢によって筋力が衰えると、やがて歩行や日常生活にも支障が出て、最悪の場合、寝たきりになってしまいます。
また、糖尿病を患っている方の場合、ささいな靴ずれが足の潰瘍や壊死、そして下肢切断という恐ろしい事態を招くこともあります。
たかが靴ずれなどとあなどっていると、深く後悔することになるのです。
人生100年時代を迎え、足腰の健康がますます重要になるなか、この状況はあまりにも心配です。
さあ、あなたも靴を見直して、健康長寿、生涯現役をめざしましょう。
第1章 あなたの足は健康ですか?/ 第2章 すべては足のアーチの崩れから/ 第3章 合わない靴は万病のもと/ 第4章 足にいい靴が見つからない理由/ 第5章 “ぴったりの靴”を探し求めて/ 結びにかえて
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