人口が100億人に達した場合、食料、水、エネルギー、気温などのいろいろな問題と直面することになる、これらの問題は、21世紀の終わりに訪れる、といいます。

 ”世界がもし100億人になったら”(2013年8月 マガジンハウス社刊 スティーブン・エモット著/満園真木訳)を読みました。

 70億人を突破した世界人口が100億人になることを想定して、世界がどのように変化するかを示しています。

 スティーブン・エモットさんは、1960年生れ、ヨーク大学卒業、スターリング大学にて博士号取得、英マイクロソフト・リサーチ計算科学研究所所長、オックスフォード大学計算科学客員教授、ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ計算生物学客員教授、英国国立科学・技術・芸術基金栄誉フェローです。

 現在、英ケンブリッジで様々な分野の研究者からなる学際的チームを率いて幅広い科学研究を指揮し、科学の基本問題に取り組む先駆的アプローチを開発しています。

 満園真木さんは、青山学院大学卒業青山学院大学卒業後、翻訳チェッカーを経て、現在、フリーランスの翻訳家です。

 国連の2011年版世界人口白書によると、2011年10月31日に世界人口が70億人に到達したと推計されています。

 アメリカ国勢調査局の推計では、70億人の到達が2012年3月12日頃とされています。

 18世紀の産業革命以降、世界人口の増加ペースが早くなってきました。

 そして、20世紀に、人類は人口爆発と呼ばれる人類史上最大の人口増加を経験しました。

 国連の推定では19世紀末の1900年におよそ16億人だった世界人口は、20世紀末にはおよそ60億人にまで急増、特に第二次世界大戦後の増加が著しいです。

 日本では少子高齢化が進み、人口も減少しています。

 先進国では人口は減少している傾向にありますが、新興国では人口は増加し続けています。

 その結果、現在、世界の人口は70億人を超えています。

 1万年前、地球の人口はわずか100万人しかいませんでした。

 約200年前の1800年には10億人、約50年前の1960年には30億人、現在は70億人です。

 そして、このままいくと、2050年には90億人、今世紀の終わりまでには、少なくとも100億人に達するといわれています。

 文明の発達によって、私たち人間が地球のありとあらゆる部分を変え大きな影響を与えています。

 環境問題、食料問題など、このまま人口が増え続けたら、どうなっていくのでしょうか。

 スティーブン・エモットさんは、21世紀の終わりに訪れる危機を警告しています。
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 地球には何百万という種の生物がすんでいます。それをたったひとつの種が支配しています。わたしたちです

 わたしたちの人口はどうやってこれだけ増えたのでしょう

 わたしたちが依存している、そしてわたしたちが急激に変えつつある、このすべてがつながりあったシステムに、今何が起きているのか、よりくわしく見ていく必要があるでしょう

 食料の需要が増えていることはべつに意外ではありません。意外なのは、食料需要の増加のペースが、人口増加のペースを大きく上回っていることです

 現在、10億人以上の人々が、深刻な水不足の状況のもとで暮らしています

 1900年以降に製造された自動車の総数は、20億台を超えます

 現在、気候変動は加速しています

 人口が増え、人間の活動も増えた結果、わたしたちは今後、どのような困難に見舞われることになるのでしょうか

 現在の農業のやり方で、そして現在の消費ペースで、100億人の人口を食べさせられる手段は、今のわたしたちにはありません

 今世紀末までに、地球上のかなりの場所で、使える水が満足に手に入らなくなってしまいます

 予想される需要をまかなうには、今世紀末までに、エネルギー生産を少なくとも3倍に増やさなければなりません

 わたしたちが今まさに直面しつつある気候問題は、まったくスケールが違います

 どの方向に目を向けても、人口100億人の地球は悪夢以外の何ものでもありません

 科学技術の力で切り抜けられないとすれば、残された唯一の方法は、わたしたちの行動を変えることしかありません

 わたしたちはこれからどうなるのでしょう