平成の時代になり早24年、昭和の時代がだんだん遠くなっています。

 ”昭和の暮らしを追ってみる”(2003年3月 中央公論新社刊 東京都江戸東京博物館監修)を読みました。

 江戸東京歴史探検シリーズの第6巻として終戦を境に一変した戦前・戦中・戦後の暮らしぶりをたどっています。

 江戸東京歴史探検シリーズは全6巻で、1巻で年中行事を体験し、2巻で江戸の町を歩き、3巻で江戸で暮らし、4巻で開化の東京を探検し、5巻で帝都の誕生を覗き、6巻で昭和の暮らしを追っています。

 第6巻の責任編集者の板谷敏弘氏は1961年生まれ、青山学院大学大学院史学専攻博士後期課程中退、東京都江戸東京博物館学芸員です。

 年中行事体験では、年中行事を通して正月の江戸城登城風景や雛祭り、花見や七夕、花火など、庶民の生活文化の一端をのぞきみています。

 江戸の町を歩くでは、江戸はいつから江戸になり大江戸に至ったのか、歴史を辿りながら検証しています。

 江戸で暮らすでは、都市の日々の文化と生活の潤いを再現しています。

 開化の東京探検では、江戸の町に西洋近代が輸入され大きく変貌した人々の生活を追求しています。

 帝都の誕生を覗くでは、近代化による新文化の創造と定着がなされ光と闇の世界が現出した帝都東京を概観しています。

 そして、昭和の暮らしを追うでは、東京大空襲を経て終戦後の焼け野原と化した東京が日本再生のシンボルとして政治経済の中心として歩みを始め、高度成長、東京五輪などを契機として大改造された首都東京を紹介しています。

 図版や写真が多数あって、ビジュアルに昭和の暮らしを体感できます。

 最後に、戦時下で重要な役割を果たし、戦後も町会として市民の暮らしを支えてきた隣組について触れています。

 隣組は、戦時体制の銃後を守る国民生活の基盤の1つとなった官主導の隣保組織です。

 1940年に内務省が布告した部落會町内會等調整整備要綱によって制度化されました。

 第二次世界大戦、1947年にGHQにより解体されますた。

 しかし、現在まで、回覧板の回覧など、隣組単位で行なわれていた活動の一部は、町内会・区・自治会に引き継がれています。

都市の生活と職
出版と娯楽
戦争と都民
戦後復興