今日、名古屋競馬所属の宮下瞳騎手が引退するということが発表されました。


日本人の女性騎手として、最多勝の記録を更新し続けていました。
詳細は、他のページなどに掲載されるでしょうから、ここでは私感をUPします。


私の前任者かつ現任者の実況アナウンサーである畑野謙二さんが、
私が実況する直前の研修時に、宮下騎手の通算勝利数を常にカウントされていたので、
「この競馬場に宮下がおる」程度の私の認識から、
「女性最多勝更新中の宮下がいつも乗っている」と引き締まった感覚があったのを覚えています。


一昨年、韓国の釜山慶南競馬場で行われたKRA国際女性騎手招待競走で優勝し、
その時のセレモニーの司会を担当させていただきましたが、
「グランビスタ」(大型映像装置)に、そのときのレース映像が映し出されたときに、
かなり無茶振りでコメントを求めましたが、
普通に応えていただきました。


また「名古屋リーディングジョッキー ケンタウロスカップ」という、
前年度の名古屋競馬所属騎手勝利数上位によって争われるレースの騎手紹介式のときに
「名古屋競馬の誇りです!」みたいな紹介をさせていただきましたが、
その時の恥ずかしそうな表情も印象に残っています。


何かの式典の時ぐらいしかお話した記憶はありませんが、
「普通の女性」という印象が大きかったです。


しかし、レースになるとその印象はなくなります。
でも、男勝りという感じではなく、
前に位置しながらレースの流れをしっかりと把握している印象が強く、
女性騎手にありがちな無茶なレースをしていた印象は全くありません



「宮下騎手の特集番組を45分枠一杯で作りたい」と私に問い合わせがあったこともありました。
結局、実現していないようですが…


一昨年秋からの韓国への長い遠征後、国内では結局1勝も挙げていないどころか、
殆どレースにも乗っていなかったので(今年は国内騎乗ゼロ)、
あぁ、そろそろ引退かな、という感じはありました。


で、今日の引退発表。

国内の女性第一人者の騎手引退は、私のみならず競馬界全体としても大変残念ですが、
「ありがとうございました」
という気持ちで一杯
です。


ちなみに、宮下騎手の国内最後の勝利となった一昨年のレース
私が実況していました。
さっき聞き直しましたが、下手糞な実況で、申し訳ないです…しょぼん


以上、前名古屋競馬実況アナウンサー 岸根正朋でした。