★★★★自己紹介は★★★★

★★★★こちらから★★★★

 

 

 

 

 

 

 

 

僕の友人の1人に、

誰よりも優しい男がいる。

 

 

 

 

怒っているところを見たことがないし、

いつもニコニコしている。

 

 

 

 

しかもそれが嘘っぽくない。

 

 

 

 

バファリンの半分は優しさと言うが、

彼の体の半分も、きっと優しさで、できている。

 

 

そんな彼との出会いは学生時代。

 

 

居酒屋のアルバイト先で。

 

 

 

 

ここで、彼の優しさの指標を伝えるに

ふさわしいエピソードを1つ。

 

 

 

 

それは大雪に見舞われた日だった。

 

 

 

バイト先まで向かう時に体験した

あの痺れる寒さは未だに脳裏に焼きついている。

 

 

 

 

ただ、大雪なんてなんのその。

 

 

 

忘年会シーズンだったため、

そんな日にも限らず、

ありがたいことに店は大繁盛。

 

 

 

 

 

すると、彼。

 

お客さんが席に着くやいなや、

みんなに温かいお茶を

提供しているではないか。

 

 

居酒屋の経営と言えば、

お酒を頼んでもらってなんぼの世界。

 

 

 

 

経営サイドからすれば、

「一杯でも多く飲んでもらうこと」

が、至上命令だろう。

 

 

 

 

となると、着いて早々に、

お茶を出してしまうことは、

お店からしたら損失なのかもしれない。

 

 

 

 

だけど彼にとっては、そんなことよりも

「寒い中、来てくれてありがとうございます」

の気持ちを態度で示すほうが、

よっぽど大事だったのだ。

 

 

 

 

 

お客さんも、そのお茶をとても喜び、

すっかり彼のファンになっていた。

 

 

また別の日。

 

 

店に頼まれ、そんな彼と、

スーパーで食材の買い出しをすることになった。

 

 

 

なんでも発注ミスを起こしたとかで、

頼まれたおつかいはかなりの量。

 

 

「ちょっとー店長、

買い出しなんて業務外なんですけど。

時給上げてくださいよー」

とダダをこねる僕を、

彼は「まあまあ」と連れ出した。

 

 

 

そして渋々たどり着いたスーパーにて。

 

 

 

 

ようやく全ての食材を

カゴに入れ終わった我々。

 

 

 

 

さあ会計を! とレジへ目をやると、

一列だけ空いているレジがある!

 

ラッキー、ラッキーと、

そこへ向かおうとすると

彼が僕の腕を取り、

なぜかわざわざ列のなすレジへと誘った。

 

 

 

「ちょっと、ちょっと!

なんでわざわざ混んでる列に並ぶのよ!」

と僕。

 

 

 

当然の主張だ。

 

 

 

 

すると彼がこう言うのだ。

 

 

「おばあさんの後ろに

並んであげよう」

 

 

 

よく見ると、レジで、

腰の折れ曲がったおばあさんが

もたついているのが分かった。

 

 

カゴを持つ手は明らかに震えている。

 

 

だけど、この時はまだ、

なぜ彼がわざわざこの列に、

そして、おばあさんの後ろに並ぼうとしているのか、分からなかった。

 

 

 

 

そんな僕に彼。

 

 

 

「おばあさんは

お会計に時間がかかるだろ?

財布からお金を出したり、

カゴを運んだり。

 

だから、僕たちが

後ろで

ゆっくり待ってあげようよ。

 

急かしてくる人たちから、

僕たちが守ってあげないと」

 

 

 

 

 

 

1つだけ訂正させて欲しい。

 

冒頭で彼の半分が優しさと言った。

正しくは、全部だ。

 

 

 

彼の全部が優しさだ。

 

文字通り全身が優しさ。

 

多分、彼のするおならは

人よりマイルドだろう。

 

きっと吐息のようなおならをすると思う。

 

それくらい彼は優しいのだ。

 

 

 

 

おばあさんに対する思いやりに触れ、

どれだけ先の景色が見えてるねん、

と感動してしまった。

 

 

 

お茶を出されたお客のように、

僕までも彼のファンになったことは

言うまでもない。

 

 

 

そして、このおばあさんに対する

彼の行動を見て、こんなことも思った。

 

 

 

自分がうまくいっている時。

 

自分が最近、ツイテルなあと思う時。

 

自分が何事もなく平穏に暮らせている時。

 

 

 

もしかしたらそんな状況を支えてくれている、

他の誰かがいるのかもしれないなあ、と。

 

 

 

実際、自分が「休み」を満喫できるのは、

自分が休んでいる最中に働いてくれている人がいるからである。

 

なぜ休みの日も食材は手に入る?

なぜ休みの日も水道をひねれば水が出る?

 

そう。そこには必ず休みを陰で支えてくれる人がいるのだ。

 

 

いや「休み」

だけじゃない。

 

 

 

スーパーに行けば、

すでに食べれる状態になった肉や、

土の落とされた野菜も売っている。

 

 

正直、目の前に、野菜の種を置かれても、

何から始めればいいのか、想像すらつかない。

 

 

やはり、いる。

優しい彼のように、

こっそり自分を支えてくれている優しい人が。

 

 

僕たちは無力だ。

1人では生きてすらいけないほど無力だ。

 

 

だけど、その無力さを

自覚すればするほどに、

「優しさ」を

思い知ることもできるのだ。

 

 

 

 

うまく言ってる時、運がいい時こそ、

周囲に感謝するのに、いいチャンスである。

 

 

そんな時こそ、

感謝する余裕があるってものだから。

 

 

 

きっと、うまくいっているのは、

あなたのおかげじゃない。

 

 

 

 

 

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