久喜市のR6当初(4月1日時点)における貯金(財政調整基金)残高が、なんと250万円程度になることが判明しました。

朝日新聞、読売新聞も久喜市の貯金がほぼ枯渇する旨を報じています。


これまでも貯金は減少傾向でしたが、R6年度は次元が違います。


出資者である市民の皆様が知らないうちに、こんな放漫経営をすることは許されません。


以下、詳細な状況と経緯を説明いたします。

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先送りのツケが一気に噴出
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これまで久喜市は、学校など公共施設に関して法定点検で危険を指摘をされながらも修繕を先送りしてきました。

しかし外壁落下事故を受け、先送りが出来なくなり、一気に修繕予算が必要になりました。

この修繕予算に充てる財源がなく、貯金を大幅に取り崩すことになった、というワケです。

見方を変えると、これまで積まれていた貯金は必要な修繕を先送りしてきた結果であり、言うならば虚像です。


計画的に(点検ごとに)修繕していたら支出は当然に平準化することが出来ました。軽微なうちに対応することで修繕費を抑えることが出来た可能性もあります。

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身の丈に合わない大型支出の影響
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次に、このような財政状況を招いたのは「身の丈に合わない大型支出」です。

例えば「光る煙突」や「天空へ続く道を備える」豪華ごみ処理施設の建設に向けて、R5年度以前から多くの基金をため込んできました。


民間でいうB/Sにあたる財政状況は、言わば「これまでの通算成績」です。

過去の支出も、当然に今に影響します。


東鷲宮の立体通路5億円屋根付き陸橋-

給食センターの「立ち止まり」により経費が4億円増加-

などなど、数々の無駄使いが影響していることは間違いありません。

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最低限必要な額は「20億」だったはず
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私は以前から議会で、久喜市の財政が危機を迎える可能性を指摘してきました。

そうした指摘に対し、担当部長はこれまで、最低限必要な貯金額を20億円と答弁しています。

久喜市は毎年期首に、20億円程度貯金を取り崩す(年度当初の財源不足を埋める)運用をしておりますが、R6年度期末の貯金残高予想ですら、7億円です。

つまり、このままではR7年度の予算は財源が不足します。


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行うべきは、支出の削減と収入の増加

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今は「将来的に危ない」という次元ではなく「既に危険水域に入っている」状況です。

当たり前ですが久喜市がするべきは、収入を増加させることと、支出を削減することです。

収入の増加には、企業誘致や人口の増加が必要です。これらは当然に追い求めるべきですが、久喜市の「決定」ですぐに成果が出るものではありません。

久喜市の一存ですぐに出来るのは「支出の削減」です。

たしかに大型事業を止めるのは大きな決断です。しかし、それしか手段がありません。
これ以上の「先送り」は止めるべきです。

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今後、起こりうること
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ここまで述べてきたように、財政は危機的な状況ですが、市は特に手を打っていません。

大型の新規事業を止めることもありません。
今後予想されることは「既存事業の見直し」です。

担当部長も財源不足の際は「既存事業を見直す」旨を答弁しています。

大型の新規事業を見直さない以上、生活に密着したような事業を削減される可能性があります。

もう一点、危惧しているのが「借金地獄」です。


ただでさえ、借金への依存度を示す「実質公債費比率」はR10年に向けて県内ワーストレベルまで急上昇することが示されています。


「借金」は家計に例える際も分かりやすく、市民の皆さんにも伝わりやすいものです。

今後、久喜市が借金を増やしだしたら、将来に負担を押し付ける、自転車操業に入ったことになります。

引き続きチェックを強めたいと思います。
市民の皆様も市の財政状況にご注目ください!

via 貴志信智 公式サイト
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