祈りを込めて | 劇団 貴社の記者は汽車で帰社

ご挨拶が遅れました。

作・演出と藤原経清を演じました千野です。


劇場においでくださった皆様、

応援してくださった皆様、

力を貸してくださった皆様、

すべての皆様に心より御礼申し上げます。


役者としては……楽しかったな!!

ホンを書いている時点では自分は完全に清衡を演じるつもりだったので、ちょっとした誤算だったのですが(笑)、頑張りましたよ私!

キシャでは経清みたいに真っ直ぐなヒーローは滅多に登場しないので(いや、作家=自分のさじ加減ではあるのですが笑)、芯の強さを大事に作ってみました。

でも信念が強すぎてちょっと身勝手なB型男、ってイメージでした笑。


演出としては。

稽古に入る前の段階から、

「十字路の真ん中に立っている清衡が振り向いて空を見上げると、舞台上が金色に染まる」

というラストシーンだけは決まっていました。

というか、『花にあらず』の打ち上げで、ブカンの植竹くんに、

「舞台は十字架なの! 清衡は十字架背負って生きてるの!!」

「ラストは舞台が金色に染まって、黄金が降ってくるの!!」

と全力で主張するという。

……実現してくれたSTAFFさんたちにとにかく感謝です。


脚本としては、多く何かを言うつもりはないのですが……。

『陸奥話記』原作自体はずっと好きだった作品なのですが、書こうと思ったのは3年前。

どうしても、何としてでも書きたくなって、1週間ぐらいで一気に書き上げたホンでした。

その後に何度も直しを入れていますが、基本的には最初に書いた時―3年前の3月の気持ちを大切にしてきたつもりでした。


祈りを込めて。


2014.3.11 千野裕子