『こんにちは♪
あなたが、海仙人さんですね
ノラさんが、あなたに聞けば教えてくれると言っていました』
金魚のミクは、海仙人のいる海へやって来ていたのです
実は、ここへ来たのは
理由がありました
いつも庭をうろうろしている野良猫のノラにミクは、自分の願いを聞いて貰いました
その願いを聞いたノラは
『願いを叶えたいのだったら、海仙人に会って話をしてみるといいよ♪』と、そう言って
ミクの入ってる金魚鉢を横に倒して外に出してあげたのでした
やっと、海仙人に会えたミクは‥
『私は人間になりたいんです
いつもお祭りの日に
金魚すくいに来てる人のニコニコした笑顔を見ていると、とても楽しそうで、私も人間になりたいって思ったんです
人間になれる方法を
海仙人さんが知っていると、ノラさんに聞いたので それで会いにきたんです』そうミクが言うと
海仙人は‥
『わかりました
あなたの想いがとても伝わってきたので、人間になれる方法を教えてさしあげましょう
星を乗せた、黄金に光る三日月が出た晩に*
不思議な音を奏でる
ハーブの音が聞こえてきたら、人間になりたいと
念じるのです』
そう海仙人に言われた
ミクは、黄金の三日月が現れないか毎晩、夜空を見上げていました
するとある日の晩
やっと星を乗せた、黄金に光る三日月が現れたのです
つづく