お父さん隊長は足元に絡み付いた布切れを慌てて取ったが、なかなか取れず



お母さんに



『もーぅビックリさせないでくれよ~心臓に悪いだろ~



お母さんはお化けの格好より、かぐや姫の方が
よく似合ってるんだから



ん?



お母さん?』






『お父さん?


私ならここにいますよ


一体誰と話をしてるんですか?』



お母さんはお父さん隊長の後ろに居たのだった



それに驚いたお父さん隊長は



『うわぁあああああ~~~~~~~~~~



いつの間に後ろに回ったんだ!?



じゃぁ‥この目の前に居る女性は(汗)



ほっ 本物~~~!?



うわぁああああ~~~~~~~~~~~~~~~』




『もーぅお父さん!


よく見て下さいよ~


あれはマネキンですよ



前からここのお化け屋敷に置いてあったんですよ』

とお母さんが言うと



『さっきお母さんが居たときは無かったぞ?



いつ現れたんだ?



それにお母さん
通路狭いのにいつ後ろへ回ったんだ?



いくら下を向いていても
すぐ横を通ったら気付くはずだが‥


どうやって通ったんだ?』


とお父さん隊長が聞くと



『マネキンは

そこの回転扉をポン!と叩けば、すぐに出て来るようになっていたんです


私は、どうやって移動したかと言うと


実はここの壁の一部が
回転するようになっていて、中の部屋からお父さんが立っている後ろの方へ移動して、ここも回転扉になっているから


私は中を通ってここに出て来たんです』


とお母さんが言うと


『じゃぁ‥わ・た・し
きれい?って言っていたのは


お母さんじゃないのか?




『あれは私ですよ


マネキンにスピーカーが付いていて


私が中から移動している途中に、コードレスマイクを持って喋っていたんです』


とお母さんが言うと



『ここに来てまだそんなに間がないのに

いつの間に、お化け屋敷のプロみたいな手の込んだことが出来るようになったんだ?』



『お父さんが別の安全な場所を探している間に
中を探検していたら

いろいろと見つけたり
発見したりしたんですよ


それでちょっと驚かせようと思ったんです


あんなに驚いてくれるとは思ってなかったから


私‥プロになれるかしら?』

と、お母さんは言ったのだった



つづく