デートのとき
いつも時間を気にしてくれた彼





あれは雪が降り積もる夜
冬の寒い季節のことだった





雪で帰るのが遅くなるといけないから
彼はいつもより早く
私を家に帰らせようとした




だけど
私は彼と少しでも長く
一緒にいたかったから




彼と繋いだ手を離したくなかった




でも彼は
家の門限の厳しい父に
私が怒られるといけないので



゙ごめん゙って顔して
無理矢理手を離した




そのとき私は泣きそうになった





それを見た彼は
『また次会えるから』と
そっと優しく
私を抱き寄せた




そして私は雪の降る夜
家へ帰宅した