誰もいない公園に




一つのブランコが揺れている




風も吹いていないのに




静かに揺れている




誰かが乗ったあとなのか




ゆらりゆらりと揺れている




それを見て私は




子供の頃を思い出した




学校から帰って
一人で公園に行き




ブランコに乗り




足で蹴っては 高く高く




上に上がったとき




青い空が近づいて見えた




もっと空に近づきたいと思って




思いっ切り足で地面を蹴って




更に高くブランコを漕いだ




そして




一番上に上がったとき




空に少しでも近づけるように足を伸ばした




空見上げ




心地好い風の吹く中




ゆらりゆられて




何も考えず




ブランコが止まるまで
ただひたすら空を眺めていた




空の下で漕だ




空色のブランコ