五井先生の著書『聖なる世界へ』(1976年初版)の中に
「愛について」という題でお書きになった小論があります。

その抜粋を数回に分けてご紹介しています。

今日は、その3回目「物質とは? 肉体とは?」です。

 

 

 

 

 物質とは? 肉体とは?

 

 

 

 

そこで、今度は科学的に物質を考え、肉体を考えてみましょう。毎度申すようですが、肉体を含めた物質は、種々の細胞分子で出来ております。そしてもっと細かく分ければ、原子となり、電子とか中間子とかいうことになり、素粒子、微粒子の群となってまいります。そして遂には波動である、というところまで突きつめられてゆきます。もう電子顕微鏡でもみえぬところまで、科学者の理論は進んでいます。


そう致しますと、すでに肉体というものは細かく分解されて、微粒子の集まり、はては波動ということになりまして、眼にも手にも触れぬものになってしまいます。そう考えますと、この五尺や六尺に固定されている肉体という物質体は、このように固定されたものではないということになってきます。ですから古い時代のように、人間は肉体なんだ、という考え方から、肉体も物質体の一種で、原子、電子、微粒子、波動というように、元を正すと、眼にも手にも触れない、微妙な存在でそうした存在を肉体のような固定した形に纒(まと)めあげている生命の働きこそ、真の人間そのものなのだ、という考えが生まれてくるのは当然なことであります。アインシュタインもそういう考えだったのです。


肉体というものに把われている人間は、自分の意識を牢獄に閉じ込めているようなものだ、というアインシュタインの考えも、生命そのものが人間なのだから、個々の肉体などというものの中に、人間の意識を把われていないで、すべての生命や自然のあるがままの美しさを抱擁しよう、というわけです。


肉体というものは、個々に働いている生命がこの物質世界で働き易いように、と作りあげた一つの場であり、器なのでありまして、肉体が人間そのものではないのです。


このことを地球人類が知るか知らぬかによって、地球人類の素晴らしい進化の道が開くか、地球人類滅亡かの、二つの運命のどちらかになるのであります。しかし神様は、地球人類を滅ぼすことはしない、とおっしゃって、地球人類救済の救世の大光明、と私たちが呼んでいる救済の神霊の団体的働きを地球に送ってよこしておられるのです。そして、それと同時に、宇宙天使の進んだ科学の道を私どもに教えて下さり、宇宙子科学というものの研究が、今私どもによってつづけられているのであります。

 

 

 

 

 

つづく…