こんにちは。蒸し暑い日が続きますね。
今日は、息子が中学受験で解いた過去問について、その内訳と優先順位を記したいと思います。
また、補足として、SAPIXの過去問添削でいただいた赤字を、算数を例に幾つかご紹介したいと思います。


1.入手した過去問の内訳

1)志望校三校の最新版の過去問
(渋渋を含む最難関三校;声の教育社版)


2)上記三校について、1)より古い年度の過去問を各2〜3回分
(複数回入試の学校を含むため、単位を「年」ではなく「回」としています。)


3)志望校と出題傾向または難易度が近い四校の最新版の過去問


補足1)
息子の受験期、最新版より前の過去問(カコ過去問)は、オンデマンド印刷で販売されていました。
現在は、声の教育社のサイトでダウンロードできるようです。
また、今年度のカコ過去問は、9月下旬までにアップロード予定とのことです。


補足2)
過去問は、国語の記述を中心に、出版社により解答解説が異なる場合があります。
このため、二社の過去問を購入し、二冊を照合するご家庭もあるようです。


2.実際に解いた過去問の内訳

1)志望校三校;
各10〜13回分を解きました。


2)志望校と出題傾向または難易度が近い四校;
各2〜3回分を解きました。

※1)2)共に、社会の問題でデータが古いものは飛ばしました。


補足1)
解く目標数は、SAPIXの先生に相談し、その結果を踏まえて設定しました。
(先生に、過去の受験生が解いたおおよその回数を教えていただき、それを若干上回る目標にしました。)


我が家の実績は上の通りですが、目標数は、志望校の数や組み合わせによって変わるかと思います。


志望校をある程度絞ったら、先生に目標の回数を相談されると、安心して過去問を進められるかと思います。


3.解く優先順位/添削依頼の優先順位

志望校三校の過去問について、以下の優先順位で取り組み、添削を依頼しました。


1)古い年度から解く

SAPIXの保護者会では、過去問の様々な進め方を伺いました。


例えば、最新の二回分は終盤用に取っておき、それらを除く新しいものと古いものを交互に解く方法です。


我が家は、伺った案の中から、「古いものから新しいものへ、順番に解き進める」方法を選びました。


理由は、問題が年々難化傾向にあるためです。
(年度により、多少のばらつきは見られます。)


この案を選ぶメリットは、実力が上がるに従い問題も難しくなるため、比較的ストレスが少ないと思われることです。


一方、デメリットは、途中で何らかの問題が生じ、進捗が滞った場合、最近のものが手付かずになる恐れがあることです。


また、入試までに解き終えたとしても、塾への提出期限を過ぎ、先生の添削やアドバイスを受けられない恐れがあります。
(このリスクを最小限に抑えるのが、最初に挙げた「新しいものと古いものを交互に解く」方法です。)


過去問を解く時期は、感染症の流行期と重なるため、「古いものから新しいものへ」進める場合は特に、進捗管理に注意が必要かと思います。



2)計算式や記述が多い答案を優先して依頼

志望校三校の過去問は、いずれも計算式欄と記述欄がありました。


上の欄では、部分点を貰えることがありますが、部分点の正確な自己採点は難しいため、我が家は自己採点した答案を、式や記述の多いものと少ないものに分け、多いものを優先して先生に添削依頼しました。
(依頼を見送る答案に疑問点があれば、付箋を立て、質問教室で尋ねました。)


SAPIXでは、過去問添削期間と提出数が限られています。


可能な範囲で、答案を「質問出しが不要なもの」、「質問教室で解決可能なもの」、「添削依頼が必要なもの」に分類し、重要な答案を優先して添削依頼すると、先生方の貴重なお時間とお力を最大限活かすことができ、ご家庭にとっても最大の効果を得られるのではないかと思います。



補足1)
息子の校舎では、一度に提出可能な答案数に制限がありました(教科によってその数は違いました)。
制限がないと、オープンの前などに依頼が殺到し、添削と返却が間に合わないためだそうです。


補足2)
以下は、算数の答案にいただいた赤字例です。
計算ミスの潰し方、作図の仕方、難問への対処法、取捨選択の仕方など、様々な面で有益なアドバイスをいただきました。


入試前の数ヶ月、息子の強みと課題を良くご存知の先生方が、戦略面を含めて丁寧にご指導くださったのは、我が家にとって本当にありがたいことでした。


限られた例ですが、過去問添削指導のイメージをお伝えできれば幸いです。


《過去問添削例(算数)》

a)計算ミス、うっかりミスについて

「途中式の計算結果も書きましょう。頭の中で計算するのではなく、書き残すことで目で見ても計算できます」

「あれ? B関係ないの? 大丈夫? と疑問に思えたら良かったですが、やむを得ないとも思います。他でしっかり取れているのでOK」

「[4 ]のような思い違い、勘違いは焦るとやってしまいがち。全て終わらせるのは厳しそうと思ったら、この1問に全力を注ぐ! と方針を決めても良いと思います」


b)作図問題について

「図に全ての長さを書いていませんが、書いた情報で全て決まるのでOKです」

「1.形が合っているか 2.どのペアか 3.場所は合っているか――(採点者は)この3項目を見ていると思われます」


c)時間短縮の仕方について

「たかだか20個なので泥臭く足しても良いですね。時間短縮をするならば上の段と比べての増減と考えても良いでしょう」


d)難易度の高い問題について

「丁寧な調べ上げが必要なので他が出来ていれば(捨てても)OKです。大体の予想をする計算も面倒なので」

※丸カッコ内はブログ主が補いました。


上の通り、一問ずつ、途中式や図中の数字も見てアドバイスを下さいました。


自己採点では、正解かどうかは分かりますが、「どれを捨て、どれを取るべきか」までは分かりません。
添削指導は、息子が戦略を立てる上で非常に参考になったようです。


今回は、算数を例に挙げましたが、どの教科の先生方も、本当に丁寧に添削して下さいました。
先生方の、「この子たちを絶対に志望校に送り出してあげよう」という温かいお気持ちを感じました。


過去問は、時間の確保がまず大変、解いて採点するのも大変、添削依頼の準備がまた大変と、受験生と保護者にかなりの負荷が掛かります。


ですが、それを上回る負荷が先生には掛かっていたと思われ、返却される度、先生方への感謝の気持ちが湧き上がりました。


この先、受験生のお子さまがいらっしゃるご家庭では、いよいよ受験を間近に感じられるかと思います。


お忙しくなられると思いますが、お子さまの頑張りに胸が詰まったり、先生方のサポートに感激したり、沢山の素敵な出来事もきっとあることと思います。


保護者の皆さまには、思い出に残る伴走生活をお過ごしいただけたらと思います。